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日本航空・久次米が重盗で決勝点に「気持ちでセーフにした」 ミラクル市川の父の分まで活躍を

[ 2021年8月10日 19:42 ]

第103回全国高校野球選手権大会 1回戦   日本航空4ー0東明館 ( 2021年8月10日    甲子園 )

<日本航空・東明館> 6回2死一、三塁、本盗を決める日本航空の三塁走者・久次米(撮影・後藤 大輝)
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 狙っていた。0―0の6回2死一、三塁。三塁走者の日本航空・久次米陸士主将(3年)はタイミングを計り、完璧なスタートを切った。

 「捕手が(二塁へ)投げる瞬間にしっかりスタートを切れば、自分の足なら還れる自信があった」。打者・和泉颯馬(3年)の1ストライクからの2球目だ。サインは重盗。一塁走者・エドポロ・ケイン(3年)がスタートを切る。二塁送球する捕手のリリースの瞬間、本塁へ。「タイミングはアウトかもしれなかったけど、気持ちでセーフにした」。ゲーム形式の走塁練習で何度も確認してきたタイミング、そして小学校6年生のときに出場した陸上100メートルの山梨県大会で6位に入った快足を飛ばして本塁を陥れた。「陸士(りくと)」の名にふさわしい走りだった。

 チームを05年夏以来の勝利へ導く快足。久次米主将は「父の分まで甲子園で勝ててよかった」と言った。父・大介さん(46)は「ミラクル市川」と呼ばれた市川(山梨)野球部出身。91年夏の甲子園出場時は1年生でベンチに入れなかった。だからだろう。幼い頃からずっと「甲子園に出ろよ」と夢を託されてきた。その父の夢を主将として叶え、重盗で決勝点を挙げれば、3回の守備でも強烈な遊撃ライナーを好捕してピンチを救った。

 「ミラクル市川」から30年。父と子の夢はまだまだ続く。(秋村 誠人)

 ◇久次米 陸士(くじめ・りくと)2003年(平15)10月11日生まれ、山梨県出身の17歳。小1で野球を始め、増穂中では北杜ボーイズでプレー。日本航空では1年夏からベンチ入り。好きな言葉は「弱気は最大の敵」。1メートル75、73キロ。右投げ左打ち。

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