25歳「前夜祭」で岡本2発、巨人8連勝 決勝3ランはヤクルト・村上に並ぶキングタイ23号

[ 2021年6月30日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人11―8広島 ( 2021年6月29日    東京D )

<巨・広>8回2死一、三塁、ファンも巨人ナインもガッツポーズの勝ち越しの3点本塁打を放つ岡本和(手前)=撮影・木村 揚輔
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 巨人・岡本和真内野手(25)が29日、広島戦で2本塁打を含む3安打をマークし、自己最多タイの6打点と大暴れ。今季最多を更新する8連勝の立役者となった。初回に22号2ラン、8回にはリーグトップタイとなる決勝23号3ランを放った。チームは首位・阪神を2.5ゲーム差で追走。広島戦通算1000勝目を記録した。

 東京ドームの直営グッズショップで「岡本和真誕生祭」と銘打たれた3連戦の初日。きょう30日の25歳の誕生日を前に、岡本和が自らド派手に前夜祭を盛り上げると、報道陣には「ここにいる皆さんからの誕生日プレゼントを待っています」と笑いかけた。

 最大の見せ場は7―8で迎えた8回だ。丸が同点の中前適時打を放ち、なお2死一、三塁。6番手・森浦の初球、130キロスライダーを完璧に捉え、この日2本目のアーチとなる決勝23号3ラン。「どさくさに紛れて打ちにいこうと思っていた」と照れ隠しした。

 24歳を迎えた昨年は年男だった。初詣のおみくじで大吉を引き当て、「年男だし今年はいける」と確信した。それまでの愛称「ビッグベビー」から、原監督の愛称だった「若大将」を襲名したのも24歳シーズン。不動の4番としてリーグ2連覇に貢献し、自身初の打撃タイトルとなる本塁打、打点の2冠を獲得するなど、24歳にして大きな飛躍を遂げた。

 昨年6月30日に誕生日弾を放ってからこの日まで24歳で放った本塁打はちょうど50発。最も印象深いのは5月9日ヤクルト戦(東京ドーム)でのサヨナラ弾といい「プロに入って初めて打ったので凄いうれしかった」。24歳最後の日も、その一撃に匹敵する活躍だった。3度リードを許す展開でも「(4点)取られた次の回にも1点とか取りましたし、何とかついていってたので」と動じなかった。

 初回には22号同点2ラン、3回にも同点の左前適時打と自己最多タイの6打点。ヤクルト・村上に並びリーグトップの23本塁打で、打点は72打点と独走中だ。3ランは直近の6本塁打中、5本目。原監督は「(元木)ヘッドが“ミスター3ラン”と言っていた」と決勝弾を称えた。

 「一試合一試合、一打席一打席集中して頑張りたい」と岡本和。次戦からは25歳の4番打者として、勝利に導く一打をさらに量産する。(小野寺 大)

 ≪自己最多タイ6打点≫岡本和(巨)の1試合2本塁打は12日ロッテ戦以来今季4度目で通算10度目。シーズン4度は19年の3度を抜く自身最多になった。また、1試合6打点は前記ロッテ戦と並ぶ2度目の自己最多。初回同点2ラン、3回同点適時打を合わせ1試合3本の殊勲安打は、過去8度あった2本を上回る自己最多だ。これで今季72打点とし2位の村上(ヤ=52打点)と20打点差。現在のペースだと最終141打点まで届く計算になる。シーズン最多打点は50年小鶴誠(松竹)の161打点だが、巨人では50年青田昇の134打点が最多。

 ≪広島に1000勝≫巨人が逆転勝ちで広島戦通算1000勝をマークした。巨人のカード別通算1000勝は阪神、中日、DeNA、ヤクルトに次いで5球団目。全てセの球団だが、中日と阪神は1リーグ時代からの成績で、2リーグ制以降では阪神戦1012勝、中日戦は965勝となっている。

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