阪神・大山悠輔 まるで「ドカベン」の岩鬼正美 外角高めの“悪球”バックスクリーン右に運んだ

[ 2026年4月29日 01:15 ]

セ・リーグ   阪神5―10ヤクルト ( 2026年4月28日    神宮 )

<ヤ・神(4)>4回、3ランを放つ大山(撮影・藤山 由理)
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 阪神がヤクルトに首位の座を明け渡した試合後、三塁側を埋め尽くした虎党からはアーチを描いた背番号3に称賛の声が飛び続けた。「ナイスホームラン。あしたも頼むぞ!」。チームは序盤の大量失点が響いて敗戦。それでも大山のバットが好調なことが救いだろう。

 「まずは1点という気持ちで打席に立ちました」

 6点ビハインドで迎えた4回1死一、二塁の2打席目。2ストライクから、吉村の外角高め、見逃せばボールの球をはじき返した打球は、本塁から中堅方向へ強く吹いていた風にも乗ってグングンと伸びた。そのままバックスクリーン右へ着弾する今季4号3ラン。野球漫画「ドカベン」の人気キャラクター・岩鬼正美の代名詞の“悪球打ち”をほうふつとさせるスイングでスタンドまで運んだ。この一撃で逆転を信じるファンをお祭り騒ぎにさせた。

 チーム、そして大山にとっても期するものがあった一戦だった。ゴールデンウイーク9連戦の初戦が好調ヤクルトとの首位攻防戦。チームは不動のトップバッター近本を死球による左手首骨折で欠く戦いを強いられた。同じ94年生まれの大山にも当然、期するものはあったはずだ。

 6点劣勢の8回無死一、二塁の4打席目は一ゴロ併殺に終わり、唇をかんだ。試合後、誰よりも勝利に飢える男に笑顔はなく、言葉を発することなくクラブハウスへと引き揚げた。22日のDeNA戦では満塁弾を含む1試合2本塁打、計5打点をマークしてもチームは敗戦。背番号3が描いた放物線はこの夜も空砲に終わった。

 今季、4本塁打全てを敵地で放ち、本拠地・甲子園(5打点)の倍以上となる敵地で12打点目。内野ゴロでも、犠飛でもいい。追い求めるのは勝利につながる一本だけ。次こそは試合終了を笑顔で迎える。 (石崎 祥平)

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