広島・大瀬良 下半身のコンディション不良で登録抹消へ 好調のエース離脱、鯉の“泣きっ面”にハチ

[ 2021年4月16日 05:30 ]

<神・広>おんぶされてグラウンドを後にする大瀬良(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 広島に痛いアクシデントが発生した。大瀬良大地投手(29)が15日、甲子園での練習中に下半身のコンディション不良に見舞われ、予定された16日の中日戦(バンテリンドーム)先発を回避。出場選手登録抹消が避けられない状況だ。阪神戦は0―4で敗れ、今季初の3連敗。打線が6年ぶりの3試合連続零敗を喫し、勝率5割に逆戻りした。

 大黒柱の大瀬良がシーズン序盤から予期せぬ事態に見舞われた。阪神戦後に取材に応じた佐々岡監督は「下半身のコンディション不良。明日(16日)広島市内の病院を受診するけど、登録を抹消することになると思う」と心配そうに話した。

 先発が予定された16日の中日戦(バンテリンドーム)に備え、最終調整していた甲子園で奇禍は起きた。外野でキャッチボールを終え、ダッシュに汗を流していた時に、いずれかの脚を痛めたとみられる。永川投手コーチに背負われ、三塁ベンチ裏に下がった。

 主戦右腕の負傷を受け、16日の中日戦は遠藤淳志投手が予告先発として発表された。

 チームに与える影響は小さくない。投手キャプテンに就任した今季は3年連続で開幕投手を務め、先発3試合で2勝0敗、防御率0・89と安定。前日14日には国内FA権を取得し「シーズンは始まったばかり。今は目の前の試合に集中したい」と語ったばかりだ。

 「痛いよね。エースだし、開幕から調子も良かったし…」と佐々岡監督。「本人は悔しそうな表情で“すみません”と言っていた。責任感が強いので」。チームを離れ、広島へ帰る際のやりとりを併せて明かし、大瀬良の胸中を思いやった。

 指揮官が言う通り、責任感は人一倍強い。昨年9月に右肘手術のため戦線離脱した際には「自分のことだけなら悔しいで片付くけど、申し訳ないという気持ちの方が強い」と吐露。「先発ローテーションを守り切ること」を今季の第一目標に挙げ、「体が無事であれば、普通にやれる自信はある。それだけのことはやってきたつもりですから」と完全復活に懸けていた。

 それだけに胸中は察して余りある。「一日も早く治して帰って来てほしい」と佐々岡監督。チームは今季初の3連敗を喫し、勝率5割に戻った。だが、シーズンはまだ始まったばかり。大黒柱の早期復帰を願うばかりだ。(江尾 卓也)

続きを表示

この記事のフォト

2021年4月16日のニュース