日本ハム・上沢 2度目大役も雰囲気にのまれた…「申し訳ない気持ち」も「次は同じ失敗を繰り返さない」

[ 2021年3月27日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム2ー8楽天 ( 2021年3月26日    楽天生命 )

<楽・日>5回1死満塁、鈴木大に走者一掃の中越え適時二塁打を打たれた上沢(撮影・沢田 明徳)
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 日本ハムは26日の楽天戦に敗れ、2年連続で開幕戦を落とした。先発した上沢直之投手(27)が4回2/3を投げ、9安打4四球で6失点の乱調。初回先頭の辰己に初球を本塁打されると、苦しい投球になった。有原のレンジャーズ移籍によって投手陣の大黒柱として期待される右腕が、開幕の独特な空気感にのまれて立ち直れなかった。

 2度目の開幕投手。とはいえ、4万1138人のホームの後押しを受けた前回19年とは違い、今回は1万4559人の敵地ファンに囲まれた中でのマウンドだ。緊張感が漂う初回、先頭・辰己への初球だった。外角甘めに入った直球を左越えに運ばれると、最後まで投球の歯車がかみ合うことはなかった。

 「ゲームを悪い流れにしてしまうようなピッチングをしてしまい、申し訳ない気持ちです。うまくボールをコントロールし切れない部分もあった」

 2回は2つの四球で走者を出し、2死一、三塁から小深田に左前適時打を浴びた。悪いなりに立て直したかに見えたが、5回にまた四球が失点に絡む。2四球と安打で1死満塁とし、鈴木大に右中間へ走者一掃の適時二塁打を許した。小郷の左前適時打、太田の遊撃内野安打と続いたところで球数は101球に到達。無念の5回持たずの降板となった。栗山監督は「開幕戦の緊張感もある。上沢でいって、この結果に関してはしっかり受け止める」と話した。

 試合前に宿舎で行われた全体ミーティング。栗山監督が中国三国時代の故事「刮目(かつもく)相待」(物事の成功や目覚ましい進歩を期待して待つことの意)と書き込んだ水杯を用意し、宮西、中田、近藤がナインを前にスピーチを行った。栗山監督が「本当に凄い魂を感じた」という各選手のスピーチで一致団結して開幕戦に臨んだが、結果にはつながらなかった。

 悔しい結果となった上沢は「次は同じ失敗を繰り返さないようにしたい」と固く誓った。2年連続5位から巻き返しを期すシーズン。悪い流れを引きずるわけにはいかない。(東尾 洋樹)

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2021年3月27日のニュース