【森繁和 視点】巨人・戸郷にあえて今後への課題 4安打された左打者の内角への攻め

[ 2021年3月27日 19:49 ]

セ・リーグ   巨人10―5DeNA ( 2021年3月27日    東京D )

<巨・D2>7回無死、巨人・戸郷(左)はDeNA・佐野に右中間にソロ本塁打を打たれる(撮影・木村 揚輔)
Photo By スポニチ

 昨季9勝を挙げた巨人の3年目右腕・戸郷翔征投手が7回1失点と好投。今季1勝目を挙げチームの開幕連勝に貢献した。スポニチ本紙評論家の森繁和氏は、好投を称えつつDeNA・佐野に一発を浴びたシーンを振り返り、左打者の内角への投球を今後の課題とした。

 戸郷は直球に勢いがあったし、フォークもいい具合に落ちていた。7回1失点。9勝を挙げた翌年の初戦に勝ったことで「今年もいける」と自信になっただろう。チームはエース菅野に続く柱として期待している。2桁勝利へ向け、今後の課題を挙げるとすれば対左打者の攻め方だろう。

 7回、4番・佐野に初球の直球を本塁打された。戸郷の直球はナチュラルにシュート回転するケースが多い。右打者にとっては内角に食い込んでくるために邪魔になり、非常に効果的。しかし左打者の場合、内角を狙ったものがすっと甘く中に入ってしまう時がある。それが佐野に一発を浴びたボールだ。初球。より慎重に入らないといけなかった。

 この日の4安打は全て左打者。一方で6三振のうち5三振は右打者からだった。対右は内角のシュート、外角スライダーが有効だが、対左の時に内角をいかに攻めるか。佐野の一発の直後、気持ちが揺れることなく後続を3人で打ち取り、7回を投げ切ったのは成長の表れ。さらに大きな存在へ「左打者への内角」がカギになる。

続きを表示

2021年3月27日のニュース