師匠よ、覚悟! 阪神・西勇が巨人残留の菅野に「恩返し」誓う
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阪神・西勇輝投手(30)が19日、甲子園室内練習場で自主トレを公開。メジャー移籍を断念して巨人残留となった菅野智之投手(31)への思いを明かし、恩返しを誓った。通算100勝まであと5勝と迫り、大台到達も間近だがあくまでも通過点。今季もエースにふさわしい投球で、チームを16年ぶり優勝へと導く。
さまざまな思いが胸に去来した。西勇にとって、巨人残留が決まった菅野は良き理解者であり、良きライバルでもある。コロナ禍での決断により再び真剣勝負の舞台が用意された一方で、翌年のメジャー再挑戦は否定できない。今季が“ラストチャンス”になることも想定内。ならば、残り少ない直接対決で、結果を出すしかない。
「残留というのはすごくうれしいことですけど、希望としては行ってほしかったというのはあります。ずっと夢と言っていたことですし、目標でもありましたので。(メジャーに)行けない寂しさもあると思うんですけど、対戦できる機会があれば体で感じながら、しっかり自分のパフォーマンスができたら良いなと思う」
師と仰ぐ菅野とは19年まで4年間自主トレをともにした。技術と精神の両面で生きた教材。「配球もトレーニングも考えが自分と全然違った。考え方に対してはリスペクトしている」。オフの期間も定期的に近況を報告するなど、信頼は厚い。ただ、勝負となれば話は別。ましてや、伝統の一戦で投げ合うからこそ、負けられない思いは自然と強くなる。
「優勝チームのエースを打ち崩して、僕たちがどう勝っていくかということが大事かなと思っている」
菅野とは過去に2度の対戦経験があるが、未勝利のままだ。阪神移籍1年目の19年7月8日の初対戦では両者とも勝敗はなし。昨年6月19日の開幕戦は6回1失点と好投したが、降板後に逆転され菅野に勝ちが付いた。「気に掛けてもらっているので、成績をしっかり維持しながら、菅野さんについていけるように頑張っていきたい」。優勝争いで先頭に立つためにも、絶対に勝たなくてはいけない相手と言える。
キャンプインに向けても準備は着々と進む。自主トレは去年までの3勤1休ではなく、6勤1休に変更。故障防止のため、ルーティンを見直した。
通算100勝まであと5勝。「頑張っていった先が100勝であれば良いなと思う。100勝と言わずに地道に勝っていければ」。エースとしての矜持(きょうじ)が、言葉ににじむ。大台到達も、Vへの通過点でしかない。 (長谷川 凡記)
<西勇と一問一答>
――オフの過ごし方は。
「寒かったので、毎年休んでる時期も体を動かしながら、今年はずっと動いてました」
――重点を置いてトレーニングしている部分は。
「けがをしない体づくりです。思った以上に寒いので、一気にハードな動きをするのが難しくて、ゆっくり長く練習しています」
――今年は休む期間も変えた。
「休みは1週間に1回です」
――その調整法は初めて。
「初めてっちゃ初めてです。若い頃は3勤1休でやってましたし、寒いところで休みをいっぱい入れちゃうと動きも遅くなりますし、筋肉をうまく動かしながらと考えているので」
――コロナ禍でのキャンプとなる。
「そこはあまり気にせずに、自分のやることをしっかり決めて、できる範囲のことをしっかり自分で消化してやっていこうかなと思ってます」
――昨季は巨人に3勝、今年はどう立ち向かう。
「変わらず、いつも通りに投げる感じですかね。特に新しいことというのは投げながら感じることだと思うので、まだ自分が成績的には分が良いので、打たれるまで継続したら良いんじゃないかなと思っている」
――菅野投手から学んでいることは。
「考え方ですね。結果としてずっと残し続けているので、これからも困った時に考え方の助言をしてもらったりとかは増やしていきたいなと思う」
――開幕投手への思いは。
「そこはないですね。本当に僕が3番手、4番手くらいになりたいはおかしいですけど、自分がそこの場所っていうのがチームを強くすると思っているので。若手の突き上げは一番ほしい」
――タイトルは意識する。
「タイトルが狙えるとしたら防御率とか、獲れるものは全部獲りたいですし、狙いながら、自分のスタイルを見失わないように頑張っていきたい」
▽昨季の西勇VS菅野VTR シーズン開幕戦の6月19日東京ドーム。ともに勝敗なしだった19年7月8日(甲子園)以来2度目の投げ合い。西勇は3回、自らのバットで菅野からプロ初本塁打の先制ソロ。5回にも適時二塁打で2打点を稼ぎ、6回4安打1失点の好投。1点リードで降板したが、2番手の岩崎が7回に吉川尚の逆転2ランを浴びて勝利が消えた。試合は2―3で阪神の敗戦。菅野が7回6安打2失点で勝利投手になった。
○…西勇が新助っ投のチェン、アルカンタラの加入を歓迎した。「(助っ人が入り)仲間が増えてうれしいし、心強い」。その上で望んだのが、激しい競争に裏打ちされた強力先発陣の構築。「先発も6番手、7番手とみんな押し上げが強いなと思われるチームでありたいと思っている。たくさんローテーションの投手がいるから困る状況がシーズンオフまで続けばいいなと思う」。16年ぶりのリーグ優勝に向けて底上げに期待した。
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