ソフトバンク・小久保ヘッド 新人に猛ハッパ「やるかやらないかは自分次第」

[ 2021年1月16日 05:30 ]

新人たちに話をする小久保ヘットコーチ(撮影・中村達也)
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 いきなり若鷹の本拠地をピリッとさせた。1日付でソフトバンクのヘッドコーチに就任した球団OB、小久保裕紀氏(49)が15日、筑後市のファーム施設を訪れて本格始動。リハビリ組、育成選手、新人合同自主トレの動きを確認し、初仕事を終えた。球団が誇る恵まれた好環境で鍛錬を重ねる若手に対して早速ハッパをかけ続け、奮起を促した。

 初仕事は約6時間。筑後のファーム施設を視察し、最後の仕事は会見だった。視察中のピーンと張り詰めた雰囲気が、ここにも持ち込まれた。小久保ヘッドコーチ(HC)は硬い表情の取材テレビクルーに対して「なに、緊張しとん?」と遠慮なく突っ込む。一瞬でピリッとした空気が漂った。

 1軍出場に向けて練習を続ける若手にも始動初日から、あえて厳しい声を飛ばした。

 「ここの施設でうまくならないなら日本のどこに行ってもうまくならないな。あとは、やれるかどうかは自分次第。恵まれた環境はぜいたくやし幸せやな、と思いました。我々の時代では考えられない。やるかやらないかは自分次第やと思います」

 施設を見て、自身の現役時代にあった若鷹の拠点、西戸崎合宿所(福岡市東区)との違いを痛感。ティー打撃のボールは黙っていても自動的に出てきて、集めてもらえる。ウエート室や室内練習場は使いたい放題の好環境。若手に「やればやるだけ上手になる」とプレッシャーをかけた。

 ルーキーたちに対しても容赦はなかった。10日から新人合同自主トレが開始されたばかりだが「キャンプから1年間を乗り切る体力を「身に付けてきてほしい。始動するにしろ、何にしても体力がないと」。スタミナアップを注文するだけでなく、練習中の活気のなさを指摘。「まだ、おとなしいですね。松田の声を聞いたらビックリするでしょう」とダメ出しした。昨年12月の就任会見で「入って、少しピリッとなればいいかな」と話した新ヘッドは、初日から有言実行だった。

 5年連続日本一を狙うチームは選手層も日本一。そこに割って入らなければならない若手に向けて「あの戦力を押しのけてでも“1軍の戦力になってやる”という自分との誓いが必要。そこまで自分を信じられる練習をして、分厚い層に入っていく」と説く。緊迫感も与えつつ、元気で強気な新戦力の出現を望んでいた。

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2021年1月16日のニュース