西武・辻監督インタビュー V奪回へ日本一へ打倒ソフトバンクは接戦に活路
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17年から4年連続日本一のソフトバンクを止めるのは、どの球団か。その一番手と目されるのが、18、19年とパ・リーグを連覇した西武だ。スポニチ本紙は、就任5年目を迎える辻発彦監督(62)を電話取材で単独インタビュー。現役時代に常勝ライオンズの一員だった指揮官が、3位に終わった昨季の反省と収穫をふまえて着々と練る、「打倒ソフトバンク」の構想を聞いた。(聞き手・花里 雄太)
――年末年始はどのように過ごしたか。
「コロナで(故郷の)佐賀に帰れなかったので、家で駅伝を見ていました。愛犬のルーキー(トイプードル、メス7歳)と遊んだりね。年末に左目、5日に右目の白内障手術をしたので、今シーズンの見通しは良くなるかな(笑い)」
――就任4年目の昨季は3位に終わった。
「キツかったね。優勝した2年目、3年目がうまくいきすぎた。打てたことが一番だろうね。昨年は打てなくて、どうやればつながるのか、いろいろと考えなければいけなかった」
――4年連続日本一を達成したソフトバンクの強さは。
「力のある投手が多く、千賀、東浜、和田と大きな離脱がなかった。中継ぎ、抑えにも安定感がある。7回まで勝っていれば勝つ確率が高いから、先発もいけるところまで全力でいける」
――現役時代と比べて西武の投手陣は。
「まだまだ技術、力が足りない。昔はGM(渡辺久信)、工藤(公康)、郭泰源がいて3連戦3連敗なんて考えられなかった。投手に対しての信頼度があった」
――気持ちの面は。
「割り切りが必要。初回に1点取られても“まあいいや”という部分が欠けている。6、7回投げるための1イニングと思えず、初回からズルズルと3、4点取られるとキツい」
――ソフトバンクは選手層も厚い。
「開幕から中村晃がいなくても、周東、栗原が出てきた。限りなく選手がいるし、一年一年、自信もつけている」
――西武は若手が伸び悩んでいる。
「(鈴木)将平も初球から振れるとかいいものはあるけれど、長続きしない。みんな突き抜けるものがない。確実性、追い込まれてから粘る、しつこく反対方向に打つ、ポテンヒットでも出る。そういうのが欲しい」
――監督がレギュラーを獲るまでは?
「毎日嫌だった。25歳で入ったから、1年も2年も下でやっていたらダメだなと。1年目は41試合の出場。オフにセカンドの山崎(裕之)さんが引退して、行沢(久隆)さんと鈴木康友との戦い。3人でライバル心があって頑張れた」
――今の若手は仲がいい。
「環境なのか、時代なのか。昔は秋山と清原もライバルだった。仲がいいのは構わないけど、常にメラメラするものを心の中に持っていないとダメ」
――日本シリーズはどう見ていたか。
「初戦にホークスが勝って“これはいくな”と。巨人も2試合終わったぐらいで、凄いなと感じたんじゃない。昔、うちと戦ったときに巨人の岡崎(郁)が“野球観が変わった”と言っていたけれど、それに近いものがあったと思うよ」
――ズバリ勝機は?
「昨年は森脇、平良、増田を中心に後ろの形が見えてきて、勝つための計算がしやすくなった。今までの西武とは違ってきている。うまく接戦に持ち込めば、チャンスはいくらでもある」
――打線は?
「野手も“6、7回までリードしていれば”という気持ちになっているだろうし、去年のようなことがなければ、互角にはやれる。そういう面で、やはり先制点は大事」
――ソフトバンクを倒さないと盛り上がらない。
「自分たちのときは“西武を倒せ”と包囲網があった。どこもソフトバンクの強さは認識しているだろうけれど、うちも2連覇しているし、100%の戦力だったら何が起こるか分からない。対戦成績だけは勝負できるように。当然、優勝を狙っていきますよ」
≪初回攻防がカギ≫昨季、西武がソフトバンクとの直接対決で顕著だったのが、初回の得点の少なさと失点の多さだ。辻監督が守りで「初回にズルズルいくと…」、攻撃で「先制点は大事」と話した通り、20年は初回の失点が20に対して得点は8と対照的だった。18、19年と比べても、その傾向は顕著。昨季は終盤の得点力が高く、失点は少なかっただけに、立ち上がりの数字を逆転させて主導権を握りたい。
◆辻 発彦(つじ・はつひこ)1958年(昭33)10月24日生まれ、佐賀県小城市出身の62歳。佐賀東から日本通運を経て、83年ドラフト2位で西武入団。93年に首位打者。ベストナイン5度、ゴールデングラブ賞8度など、名二塁手として黄金期を支えた。99年にヤクルトで現役引退。通算成績は1562試合に出場、打率・282、1462安打、56本塁打、510打点。ヤクルト、横浜(現DeNA)、中日でコーチを歴任し、17年から西武監督。右投げ右打ち。
【編集後記】V奪回への思いに辻監督の声は熱を帯びた。6度の日本一を経験した黄金時代を振り返ると「勝って当たり前だった。勝っていたから余計に勝ちたい。負けられなかった」。重みのある言葉に引き込まれ、予定の30分はあっという間に過ぎた。
一方、取材後にスマホに送られてきたのは、愛犬と戯れるアイドル顔負けのサービスショット。勝負師の顔と、冗談好きな好々爺(や)の顔。どちらも欠かせない魅力だ。
18年にCSでソフトバンクに敗れた際にはレオ党の前で大粒の涙を流した。集大成となる就任5年目。今井、源田、森…。指揮官と同様に悔し涙を流してきた「辻チルドレン」とともに、悲願の日本一をつかむことを信じている。(西武担当・花里 雄太)
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