日本ハム・野村　日本国籍選択明言　侍ジャパン入り目標　理想の4番は「中田さん」

しめ縄をバットに付け笑顔を見せる野村（撮影・河野　光希）
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　日本ハムの野村佑希内野手（20）が新春単独インタビューに応じた。昨季は高卒2年目では大谷翔平（現エンゼルス）以来の開幕スタメンを勝ち取るも、故障で無念の途中離脱。今季のブレークの予感漂う3年目の若き大砲は、将来的な目標にアマチュア時代を通じても初となる侍ジャパン入りを掲げた。米国生まれで二重国籍を持つが、日本国籍を選択して侍ジャパン入りを狙う。（聞き手・東尾　洋樹）

　――新年おめでとうございます。新年の誓いとして野村選手の夢は。
　「日本代表というのは一つの夢。そこは目指していきたいけど、今の実力だとまだまだ想像は難しい」

　――昨秋のみやざきフェニックス・リーグでは侍ジャパンの稲葉監督が指揮した試合に出場。気持ちは強まったか。
　「侍ジャパンの稲葉監督、首脳陣の指揮で試合ができるのはなかなかない経験。目指したい気持ちは強くなった」

　――アマチュア時代も含めて日本代表には縁がなかった。花咲徳栄時代は2度甲子園に出場し、2年夏には優勝。実力的には選ばれてもおかしくない。
　「縁がなかったですね。選ばれなかったということは実力がなかったということだと思っている。ずっとあのユニホームを着てみたいと思っていた」

　――日本ハムで同期入団の吉田らが侍ジャパン高校代表でプレーしていた時はどう見ていたか。
　「見ていたけど、その時はもうプロと、次の舞台を目標にしていた。入りたかったけど、もう気持ちを切り替えていた」

　――父・真也さんの仕事の影響で米国生まれ。日本と米国の国籍の選択は。
　「それはもう日本ですね。間違いなく」

　――WBCなどで米国代表として戦ってみたい気持ちはないか。
　「ないですね。侍ジャパンが目標です」

　――侍ジャパン入りには、まずは日本ハムで結果を残すこと。
　「そうですね。まずはファイターズでしっかり活躍して、チームの顔となれるような選手になっていきたい」

　――将来的には4番を打つことが目標。理想の4番像は。
　「昨季打点王を獲得した中田（翔）さんですね。打点はチームの勝利に直結する。4番として打点は必要なので、そういう打者を目指したい」

　――昨季1軍にいた期間は中田と触れ合う機会もあったが、感じたことは。
　「打ち取られた時でもベンチで下を向かない。凄く頼りになる。中心選手で影響が大きい分、そういうところも大事だと思った。あれだけ警戒されながら本塁打をガンガン打って打点も稼ぐ。打撃だけではなく、守備も走塁もできているから、ああやって試合に出られているんだと思った」

　――中田も本塁打より打点を重視する。
　「誰かが塁に出てくれないと打点は多く稼げない。犠牲になる人がいての打点なので、凄く価値があるものだと思っている」

　――昨季の開幕戦を振り返って。
　「緊張はしたけど、（無観客開催で）お客さんもいなかったのでガチガチではなかった。開幕戦は大事な試合ですし、エースが投げるので凄く緊張しながら試合をしていた」

　――始まる前の方が緊張したか。
　「先発を言われたのがその日だったので、言われた瞬間からバクバクしてきた」

　――今まで感じたことのない緊張か。
　「そもそも1軍で試合に出たことがなかったので、その緊張もあった。でもワクワクする気持ちもあった」

　――昨季は21試合出場ながら打率・257、3本塁打、18打点。プロで続けて結果を出すのは難しいとされるが、今季に向けて。
　「昨年も2年目の割には…という評価で、僕は結果を出せたとは思っていない。（右手小指骨折で）ほぼ試合も出られていないので。今年はとにかく必死にできることをしっかり100％出せるようにやっていきたい」

　――本塁打も期待されている。
　「札幌ドームは広いけど、札幌ドームで本塁打を打てたのは自信になった。フェンス手前、直撃も何回かあった。そういう面で（2軍本拠地の）鎌ケ谷なら本塁打なのにと思ったことが多かった」

　――理想はホームランバッターか。
　「本塁打より打率にこだわっていきたい。ホームランか三振かの打者より、しっかりコンスタントに打ちたい。その中で長打を打てる打者になりたい」

　――将来的に目標にする数字は。
　「最終的に打率3割、30本塁打を目標にできる選手になれれば」

　――今季はタイガース時代の19年にメジャーで14本塁打したR・ロドリゲスも加入した。
　「三塁をやるということはそういう（外国人選手と争う）ことだと、（高3時の投手ではなく内野手として入団した）最初から言われていた。チャンスをもらえた時にしっかり結果を残していきたい」