【近畿ドラフト候補特集】スケールでかい大阪桐蔭のWエース 左腕・松浦と右腕・関戸

[ 2021年1月4日 10:25 ]

大阪桐蔭・松浦慶斗(左)と関戸康介
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 2021年のドラフト候補は豊作だ。なかでも、近畿の高校生は1位指名の可能性を秘めた逸材ぞろいで、大阪桐蔭の150キロ左腕・松浦慶斗と154キロ右腕の関戸康介(ともに2年)の両投手はスケールが大きい。市和歌山の152キロ右腕・小園健太投手(2年)は世代屈指の安定感を誇る。秋に向け目が離せない候補選手を紹介する。 (取材・桜井 克也)

 負けられないライバルが、すぐそばにいる。大阪桐蔭の左右の両輪は明確なエース像を描く。1メートル86の長身から最速150キロを誇る松浦が「野手に信頼される投手」といえば、“世代最速男”の関戸は「自分の調子に左右されず、チームを勝たせられる投手」と力を込めた。

 新チーム結成時の昨秋は松浦が背番号1を付け、近畿大会では全4試合中3試合に先発し準優勝の原動力となった。「秋は体が動かず腰を切る動作が鈍かった」。昨夏から体重は約15キロ増の96キロ。将来を見据えた大増量で一時的に俊敏性は落ちたが、その中でも結果を出した。冬場に体を絞りフォームを固めてさらに強固な土台をつくる。

 関戸は大阪大会前に股関節を痛めた影響で近畿大会は2試合、計4イニング投げただけ。「松浦にも負担をかけ、悔しいより感謝の方が大きかった」。課題はボールと心のコントロール。「もう一度、信頼を勝ち取って(背番)1を狙いに行かないと」。実力を蓄えエースナンバー奪取を狙う。

 ともに中学時代から注目され入学後も確実に成長を遂げてきた。それでも、理想が高いだけに謙虚さを失わない。「今は大きな舞台で活躍すること。高校で全力を尽くすことしか考えていない」と松浦がいえば、関戸も「まだプロに行ける実力はない。それを考えられるだけの選手になりたい」と己を知る。切磋琢磨(せっさたくま)を続けるだけに、成長力は計り知れない。

 ◆松浦 慶斗(まつうら・けいと)2003年(平15)7月1日生まれ、宮城県石巻市出身の17歳。小1から野球を始め、北海道旭川市の明星中では旭川大雪ボーイズでプレー。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし2年夏の交流試合で甲子園出場。1メートル86、96キロ。左投げ左打ち。

 ◆関戸 康介(せきど・こうすけ)2003年(平15)4月14日生まれ、長崎県佐世保市出身の17歳。小1から野球を始め、明徳義塾中では軟式野球部に所属。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし2年夏の交流試合で甲子園出場。1メートル79、81キロ。右投げ右打ち。

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2021年1月4日のニュース