【近畿ドラフト候補特集】市和歌山・小園 ソフトB・和田の直球が理想「分かっていても打てない」

[ 2021年1月4日 10:00 ]

市立和歌山・小園

 2021年のドラフト候補は豊作だ。なかでも、近畿の高校生は1位指名の可能性を秘めた逸材ぞろいで、大阪桐蔭の150キロ左腕・松浦慶斗と154キロ右腕の関戸康介(ともに2年)の両投手はスケールが大きい。市和歌山の152キロ右腕・小園健太投手(2年)は世代屈指の安定感を誇る。秋に向け目が離せない候補選手を紹介する。 (取材・桜井 克也)

 求めるものは尽きることがない。市和歌山の小園は最速152キロを誇るが「直球がまだ、自分の中で満足できるレベルではない。最高球速より、常に140キロ後半が出せるようにアベレージを上げたい」と貪欲だった。

 プロ入りに向け、計画的に肉体改造に着手した。白米を詰めた1リットルと2リットルの2つの保存容器を毎日持参し朝、昼、補食で平らげる。4強入りした昨秋近畿大会後から体重は6キロ増の91キロ。そのうえでブルペン投球を行わない期間を設定し、増やした体重を筋肉に変える。「これから先を考えたら、現状に満足していては殻を破れない」。地道な筋力トレで強度と柔軟性を同時に高めていく。

 幼少時に小遣いで初めて買ったプロ野球チップス。ソフトバンク・和田の野球カードを手にして以来、左腕の大ファンになった。「打者が直球と分かっていても打てない。憧れです」。左右もタイプも違うが、直球は理想型。速さよりも質を追求する。

 ◆小園 健太(こぞの・けんた)2003年(平15)4月9日生まれ、大阪府貝塚市出身の17歳。小1から野球を始め、貝塚一中では貝塚ヤングでプレー。市和歌山では1年春からベンチ入り。1メートル85、91キロ。右投げ右打ち。

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2021年1月4日のニュース