筒香のレイズをイチ推し!オープナー駆使してヤンキースに対抗 60戦で波乱起こす

[ 2020年7月21日 06:00 ]

レイズ加入1年目の筒香
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 予測不能の2020年大リーグが23日(日本時間24日)に約4カ月遅れで開幕する。本来の162試合制から60試合に減らし、9月27日(同28日)まで実施。コロナ禍に対応するために、初のタイブレーク制導入、両リーグDH制など、これまでとは違った戦いが見られることになる。異例の超短期シーズンを制するチームはどこか?79年ぶりの4割打者誕生は?今季の大リーグは何が起きるか分からない!(大リーグ取材班)

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中での開幕。すでに今季の欠場を表明している選手もおり、またシーズン中に主力に感染者が出れば、戦力は一気にダウンする。前例のない60試合制とあって、米メディアの中には「思いも寄らないチームが勝つかもしれない」と波乱を予想する声もある。

 そこで、スポニチ大リーグ取材班がイチ推しするのは、筒香が加入したア・リーグ東地区のレイズだ。昨季まで2年連続で90勝以上を挙げているが、98年の球団創設以来、ワールドシリーズ制覇は一度もない。今季は開幕までのキャンプ期間が短いため、先発投手の調整が遅れ、どの球団も投手起用は最初から総力戦が予想されるが、これこそがレイズの得意とする戦い方だ。

 ケビン・キャッシュ監督の下、18年に救援投手を先発させ、2番手で本来の先発を起用する「オープナー」を考案。大リーグでは2番に強打者を置く球団が多いため、まずは力のある救援投手で初回を抑えようとする戦略だ。18年は39試合、昨季は35試合で採用し、その割合は全体の20%強。60試合制では13試合程度になるが、大リーグ公式サイトは「もっと多くなるかもしれない」と見ている。

 今季はベンチ入り枠が26人に増えたが、特別ルールにより開幕時は30人に拡大(その後、28人→26人に減少)。若い救援投手を多く抱えるレイズは、投手17人体制も検討しているという。18年サイ・ヤング賞左腕スネル、剛腕グラスノー、昨季16勝右腕モートンの3本柱は健在。それ以外の試合で「オープナー」が機能すれば、同地区のヤンキースにも対抗できる。

 162試合の長丁場では、ヤンキースやドジャースのような資金力があり、選手層が厚い球団に分がある。しかし、チーム総年俸30球団中、26位のレイズは高額な選手を獲得できないからこそ、年俸の安いスペシャリスト的な選手を多くそろえ、常識にとらわれない戦術で対抗してきた。今季は「内野5人、外野2人」の変則シフトも練習し、筒香もその1ピースとして期待されている。レイズの変幻自在の戦術がハマれば、一気に60試合を駆け抜ける可能性はある。

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