阪神・大山、3・26以来の甲子園で感無量「改めて野球は楽しいと」

甲子園で自主練習を再開した阪神・大山（阪神タイガース提供）
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　阪神は15日、甲子園、鳴尾浜の両球場施設での自主練習を開始した。藤浪ら3選手がPCR検査を受けた3月26日の午後に活動停止となって以来の施設開放。午前練習に参加した福留孝介外野手（42）はオンライン取材の第一声でチームから感染者を出したことを謝罪した上で笑顔で開幕できる日を信じ、後輩選手やファンに我慢を呼びかけた。午後は大山悠輔内野手（25）が同様の会見に臨んだ。

　その充実感は画面越しでも伝わってきた。午後から甲子園施設で練習した大山が野手D班を代表してオンライン会議用アプリを使った会見に出席。笑顔を交えながら、率直な思いを口にした。

　「久しぶりの練習でしたので、疲れましたね…。はい。でも、改めて野球は楽しいと思いましたし、早く（事態が）収まって、早く野球がやりたい…と素直に思いました」

　久々の汗をかみしめた。チームの活動が止まった3月26日は1軍は休日だったため、同25日以来、実に21日ぶりの本格練習だ。広い甲子園でキャッチボール、ノック、ティー打撃に励んだ後、トレーニングルームで体を追い込んだ。「集まらないこと、あとは手洗いうがい、消毒です」。感染対策を徹底しつつ、全力で動くことができた。

　「感染しないよう気を付けて、その中でできることをやっていました。家でできることは限られていてモヤモヤした気持ちもありましたが、その中でも自分なりに考えて」

　自宅待機の間は満足な練習環境を確保できず、自室で実施可能なトレーニングを中心にメニューを組み立ててきた。技術面、体力面の上積みはできなかった一方、「テレビを見ている中でも（発見が）ありましたし、家でのトレーニングで見つかることもあった」とならではの収穫を得た。遠回りにならないよう重ねてきた努力を、これからも続けていくだけだ。

　「開幕が見えない中でそこを目指して（モチベーションを）保つのは難しいので、一日一日、目標を設定して、充実させていきます。いざ開幕となった時に元気な姿で会えるよう、しっかりやっていきましょう！」

　主砲候補は今後の見通しを立て、待ち切れない虎党に、力強く呼びかけた。（巻木　周平）

　【大山に聞く】
　――現状について思うことは。
　「大変な時期だと思いますけど、早く収まるように願いながら、やるしかないかなと思っています」

　――この期間ならではの新たな発見とは。
　「（練習を十分に）できない中でもいろんな発見がありました。これからも難しいことがあると思いますが、なにかを得られるように工夫をしながらやりたいと思います」

　――活動休止期間で大切にしていたことは。
　「一日一日目標を持って、一つ一つ達成していく…ということを充実させないといけないと思って、小さな目標、いろんな目標を立ててやっていました」

　――これからの目標はどう決めていく。
　「グラウンドに行く途中や、いざ動いてみて“こうやってみよう”というのもありますし、臨機応変に決めていきたい。できることは限られているので、その時々で見つけていければいい」

　――体重など変化は。
　「特にありません」