コロナ感染の阪神・長坂が退院 当面ホテルで待機 感染3選手全員が退院

[ 2020年4月9日 05:30 ]

阪神の長坂
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 阪神の長坂拳弥捕手(25)が8日、兵庫県内の病院を退院した。3月26日に新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査を受けて同日夜に陽性判定。翌27日未明から入院していた。寮生ということもあり、今後は関西のホテルで自室待機する。伊藤隼、藤浪に続き、これで阪神選手の全員が退院。ただ、谷本修球団本部長(55)は改めて当面の間はチーム活動再開を見合わせる考えを示した。

 5日の伊藤隼、7日の藤浪に続き、長坂も10日以上に及んだ入院生活を終えた。厚生労働省が定める一定間隔を空けたPCR検査で2回連続で陰性判定を受けるという退院基準をクリア。他の2選手同様、まずは球団を通して謝罪のコメントを発表した。

 「このたびはファンの皆様をはじめ、球界関係者の方々、そして多くの方々にご迷惑とご心配をおかけしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。今後は今まで以上にプロ野球選手としての自覚を持って生活し、一生懸命野球に取り組んでまいります」

 「プロ野球選手としての自覚」と口にしたのは、感性拡大を疑われるのが3月14日の伊藤隼、藤浪を含む大人数で開いた会食だからだ。味覚、嗅覚の障害だけだった2人と違い、長坂は3月18日に発熱で練習を休んでおり、当時は風邪と診断されていた。結果的に最も長期間にわたってウイルスに苦しめられることになった。

 もっとも、退院しても当面は関西圏内のホテルの部屋で待機。通院も義務づけられ、入院時と大差のない生活を強いられる。谷本球団本部長は「良かったですね。かなり時間がかかりましたが…」とまずは安どの表情。その上で全選手が退院しても、活動再開を早める要因にはならないことを強調した。

 「保健所の方から言われている濃厚接触者という定義だけでなく、球団内でもそれ以外の接触者を含めて(隔離などを)やっています。球団的にも一段落ということでもない。もう少し時間がかかる」

 7日には球団幹部と矢野監督、平田2軍監督と今後の対策を協議し、当面の活動停止を確認。球界初の感染者を出しただけに、細心の注意を払いながら今後の動きに対応していく。(山添 晴治)

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2020年4月9日のニュース