阪神・陽川 7年目初の開幕1軍へ特大逆転3ラン 矢野監督“右の切り札”「評価してます」

[ 2020年3月15日 05:30 ]

オープン戦   阪神10―4オリックス ( 2020年3月14日    京セラD )

<オ・神>7回、中越え3ランの陽川はゴリラポーズでナインに迎えられる(撮影・大森 寛明)
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 静寂のドームに凄まじい“破壊音”が響き渡った。阪神・陽川が、プロ7年目にして初の開幕1軍へ向け大きく前進する特大の一発。貴重な右の代打として存在感が際立ってきた。

 「2アウトからつながってきたので、その勢いに乗って初球から振っていこうと」

 1点ビハインドで迎えた7回2死一、三塁の好機でアグレッシブにスイングした。荒西の3球目のシンカーを捉えた打球は一直線にバックスクリーンへ飛び込む逆転3ラン。クールにダイヤモンドを一周する背番号55にベンチから「笑って、笑って」とリクエストが飛ぶほどの無表情で本塁を踏んだ。“笑わない男”はチームメートとのお決まりのゴリラポーズでようやく表情を緩ませた。

 試合前練習中には三塁ベンチ前で球団スタッフ相手にナックルボールを投じながらキャッチボールしていた福留と目が合って「陽川は打ち取れるわ」と宣言され、思わず苦笑いを浮かべた。42歳からの愛ある“口撃”にも発奮し、豪快な放物線を描いた。

 前日も途中出場で9回に三ゴロ失策を誘った強烈な“サヨナラ打”を放つなど2安打。主力選手は左打者が多い中、貴重な右の長距離砲のバリューは高まる。矢野監督も「右で本塁打を打てる要素はこちらとしては必要な部分。場面も状況も中身も本当に素晴らしい形やった。陽川がいてくれるのは大きなものになるし、評価してます」と少ないアピール機会をモノにする28歳の意地を称賛した。

 「開幕が延期になっても立場上、結果を出すしかないので。いつ開幕するか分からないし、この状態を維持できるようにしたい」

 両手に残る手応えにも満足することなく表情を引き締めた。勝負を懸ける1年は、まだ始まっていない。(遠藤 礼)

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