ヤクルト・大下 ユニーク“矢投げトレ” シュート回転矯正の新兵器「キレダス」で切れ出す

[ 2020年2月7日 05:30 ]

矢のついたボールで投球練習をする大下(撮影・坂田 高浩) 
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 ヤクルトが6日、ユニークなトレーニングを導入。ヤクルトの3年目右腕の大下佑馬投手(27)はプラスチック性の球に矢を刺した特製球でシュート回転する癖の矯正に乗り出した。

 これは何だ?無数に穴があいたプラスチック性のオレンジ色のボールに矢が刺さっている。大下はブルペンのマウンドから、その“矢”を捕手に向かって投げ続けた。「球の回転が良くなると言われてやっています。体が開くと真っすぐいかない」。四苦八苦しながらも、最後は約30メートルの距離まで延ばした。

 “矢”は「キレダス」と呼ばれるもので、切れのあるボールを投げるために開発されたもの。球に真っすぐ縦回転を掛けるように投げないと左右にそれたり、すぐに落ちたりするため、腕を正しく振り、しっかりと指を掛けることが求められる。そのため、手首を立て、体の前でリリースする感覚が身についていく。

 使用をすすめた石井投手コーチは「大下は上体が開いて、シュート回転が掛かることが多い。何かのヒントになればと思って」と理由を説明した。

 大下は新人だった18年に2勝を挙げた。しかし、昨季は春季キャンプで2段モーションを試すも、しっくりいかず。31試合に登板したが、フォーム固めに苦しんで未勝利に終わった。勝負の3年目。「中継ぎでやる以上は50試合以上投げたい」と目標を掲げる大下は「力任せじゃなく自分の形で投げられれば」と言った。矢のような投球でブレークを目指す。 (黒野 有仁)

 ◆大下 佑馬(おおした・ゆうま)1992年(平4)7月6日生まれ、広島県出身の27歳。崇徳から亜大に進み、山崎(現DeNA)や薮田(現広島)とプレー。三菱重工広島を経て、17年ドラフト2位でヤクルト入団。主に中継ぎとして2年間で56試合に登板し2勝3敗、防御率4・11。趣味は銭湯に行くこと。1メートル79、83キロ。右投げ左打ち。

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2020年2月7日のニュース