巨人ドラ1堀田 宮沢賢治も生んだ故郷で誓った“自分ニモ負ケズ、朗希ニモ負ケズ”

[ 2020年1月4日 05:30 ]

坂道ダッシュをする堀田(撮影・森沢裕)
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 自分ニモ負ケズ、佐々木ニモ負ケズ――。巨人のドラフト1位・堀田賢慎投手(18=青森山田)が3日、岩手県花巻市内で自主トレを行い、同郷の偉人を思い起こさせる心意気で飛躍を誓った。

 雪がちらつく坂道を力強く駆け上がり「きっつー!」と白い息を吐いた。「雨ニモマケズ」や「注文の多い料理店」で知られる詩人で童話作家、宮沢賢治の故郷でもある花巻市。最高気温2度の寒さの中でダッシュのほか、キャッチボールで今年の初投げも行うなど約1時間、汗を流し「ケガをしないように土台づくりをしっかりしてプロ初勝利を目指す」と抱負を口にした。

 尊敬するエースの「注文」を忠実に守っている。昨年11月のファンフェスタ。「オーラがあった」という菅野から「走っておけば大丈夫だよ」と助言を送られた。「元々はランニングは自主的にやるタイプではないけれど、やらないといけないと思った」。高校では体づくりのため体重が減らないよう走り込みは週2、3回だったが、ロードワーク1本、ポール間走10本、坂道ダッシュ5本を日々のノルマに設定した。

 8日からの新人合同自主トレに向け、大みそかと元日以外はトレーニング。「きついメニューがあると逃げてしまう部分があったので、自分自身に負けずに頑張っていきたい」。最速151キロ右腕は、阿部2軍監督が「スパルタ」を予告する練習も望むところだ。

 ロッテのドラフト1位・佐々木朗(大船渡)も同じ岩手出身。「負けないように頑張っていきたい。最終的に奥川や佐々木朗希よりも大きな投手になれれば」。今年の漢字一文字を「鍛」としたため、鍛錬を積んでいく。(青森 正宣)

 ≪おみくじ微妙「末吉」≫堀田は年明けのおみくじは「末吉でした。微妙です」と苦笑いした。大みそかに年越しそばを食べながら日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」の特番を観賞して笑い納め。その後、友人と花巻神社に初詣したという。年末に青森から岩手に帰省した18歳は「親戚からは(プロ入りの)お祝いのメッセージを頂きました」と感謝していた。

 ≪花巻市内に記念館≫宮沢賢治(1896~1933年)は岩手県稗貫郡里川口村(現・花巻市豊沢町)の出身。82年には花巻市内に記念館もオープンした。「雨ニモマケズ」は、没後の34年に発見された遺作の詩。闘病中だった31年11月3日に執筆されたと推測されている。最後の一文「ワタシハナリタイ」まで主語が登場しないのが特徴。

 ◆堀田 賢慎(ほった・けんしん)2001年(平13)5月21日生まれ、岩手県花巻市出身の18歳。小1から野球を始め、花巻リトルシニアでは3年夏に全国大会出場。青森山田では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。家族は両親と兄。父・郁雄さんは花巻東野球部OB。1メートル85、80キロ。右投げ右打ち。

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