ゴジラ&由伸の固い絆 監督時代は「愚痴もいっぱい言いました」再び同じユニ着る可能性にも言及

[ 2020年1月3日 22:41 ]

2018年2月、巨人の宮崎キャンプで笑顔で握手する松井秀喜氏(左)と高橋由伸監督(当時)
Photo By スポニチ

 巨人時代に先輩、後輩の間柄だった元メジャーリーガーの松井秀喜さん(45)と巨人前監督の高橋由伸さん(44)が3日に放送されたBSテレ東の正月特番「再会~今だから言える、聞ける、話せること~」に出演。巨人ひと筋に現役生活を貫き、引退とともに監督に就任した高橋さんに対し、松井さんが先輩としての愛情を随所ににじませた。

 「(ユニホームを)脱いだからこういう形で会ってみたいという気持ちになったのかも」という高橋さん。自身をどう思っていたのか聞いてみたい、という思いを胸にヤンキースタジアムへと向かい、対面が実現した。

 高橋さんにとって巨人入りして最初に直接目にした選手が松井さん。“怪物”の名をほしいままにしていた松井さんを最初に見れたことを「幸運だった」と振り返り「当然…打撃、野球自体もそうですけど、よくも悪くも動じないというか、一喜一憂しないというか。常に変わらない強さというのを横で見ていて感じてて。プロ野球は毎日あるんで、僕もそうやっていくことでこの世界で生きていくというか、お手本というか。そうやっていかないとダメなんだなというのは感じて…」とプロとして、巨人の主力打者としての自覚を松井さんから学んだのだという。

 年齢は1歳違い。だが、大卒で巨人入りした高橋さんのルーキーイヤーに高卒の松井さんはすでにプロ6年目を迎えていた。「実力は噂通りだなと感じました」という松井さんだが、その存在が脅威だとは「最初は思わなかった」という。それでも高橋さんが2年目に開幕から好成績を残したことで「やっぱり刺激を受ける存在なんだなと。その時初めて気づきましたよ。とんでもない選手だと思った」とライバルとして認めるに至った。

 その後、メジャーへ移籍して現役を終えた松井さんと、現役を続けるはずが急きょ監督就任が決まると同時に現役引退となった高橋さん。「メジャーリーガー由伸」の可能性についても「面白かったと思う」と話した松井さんは、高橋さんの監督就任の際には報告の電話を受けたことを明かし「バタバタのまま監督になったみたいな感じでしょ。おめでとうっていうのも変だしね…なんだか。もちろん、おめでとうなんでしょうけど。引退は引退でまた…寂しいことだしね。なんて声をかけたらいいんだろうみたいな」と当時を振り返り、高橋さんの「(引退と監督就任が)同時ですからね…」という声に複雑な表情を浮かべた。

 高橋監督誕生後は「ただ応援してるだけですよ、本当に。中のことまで僕は分からないんで。由伸が監督になってから…とりあえず勝ってほしい、とね。そういう気持ちだけで見てました」という松井さん。高橋さんが「日本に来るたびに球場にも来てもらったり。監督室にも。愚痴もいっぱい言いました」と話すと、2人で懐かしそうに笑い合った。

 いつの日か、再び2人が同じユニホームを着ることはあるのか。「草野球でまず着ようかなと思っています」。楽しそうな松井さんの言葉に、高橋さんはうれしそうに微笑んだ。

続きを表示

この記事のフォト

2020年1月3日のニュース