阪神・木浪、次は故郷に恩返し 地元・青森での野球教室「やってみたい」

[ 2019年12月20日 05:30 ]

伊丹市立摂陽小でゲストティーチャーとして体育の授業に参加した(右から)木浪、近本、片山、小幡(撮影・大森 寛明)
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 阪神・木浪聖也内野手(25)は19日、近本光司外野手(25)、片山雄哉捕手(25)、小幡竜平内野手(19)らとともにタイガースアカデミー事業の一環で、兵庫県伊丹市の摂陽小を訪問した。先生役を務め、70人の児童とキャッチボールやミニゲームなどで交流。背番号0は将来的に、地元・青森での野球振興に意欲を示した。

 子供たちとの触れ合いが、木浪の心を動かした。遠く離れた故郷に思いをはせ、将来の目標が定まった。地元の子供たちに、野球の魅力を伝えたい。目指すは青森県の野球振興。短い言葉の中にも、揺るがぬ決意は見て取れた。

 「こういう機会を増やしていきたいなと思う。青森でも(野球教室も)やってみたいです」

 オフ期間中、全国各地ではプロ野球選手による野球教室が開催される。一方、極寒で豪雪地帯でもある青森はグラウンドが雪に閉ざされ、他地域に比べれば極端に少ないのが現状だ。自身の少年時代もプロ野球は身近な存在とは言い難く、野球教室が開かれることもなかったという。だが、自分が憧れの世界に足を踏み入れた以上は、同じ思いをさせたくはない。今すぐには無理でも、高校卒業までの18年間育ててもらった故郷への恩返しを、固く誓った。

 「楽しむというのは小学生とかには大事だと思うので、自分たちが楽しむ姿を見せたら野球にも興味を持ってくれると思います」

 この日は伊丹市内の小学校で、先生として子どもたちに野球の楽しさやプロ野球選手のすごさを伝えた。教室ではキャッチボールやミニゲームなどで交流。見本を務めたティー打撃では子どもたちから「木浪選手すげー」という歓声が沸き起こった。

 「応援もしてくれますし、こういう交流は大事だなと改めて思いました」

 遊撃の定位置獲得を目指す2年目の来季。子どもたちの声援を力に変えて、ライバルたちとの激戦を制す。 (長谷川 凡記)

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2019年12月20日のニュース