涌井、楽天移籍発表 則本&岸と新3本柱期待 23日に仙台で会見

[ 2019年12月20日 05:30 ]

金銭トレードで楽天移籍が決まった涌井
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 楽天が19日、涌井秀章投手(33)をロッテから金銭トレードで獲得したと発表した。背番号は「16」に決定した。フリーエージェント(FA)権を行使してロッテに移籍した美馬学投手(33)の代役として、最多勝を3度獲得した実績あるベテランは、則本昂大投手(29)、岸孝之投手(35)との新3本柱を期待される。23日に楽天生命パーク宮城で記者会見を行う。

 14年に西武からFA移籍し、通算133勝のうち48勝をロッテで挙げた。6年間在籍した球団を通じ、涌井は「ロッテファンの皆さまにはどんな時も応援をしていただき本当に心強かった。その声援は僕の宝物」とコメントした。

 楽天・石井一久GMは、美馬のFA移籍に伴い、長い回を投げられる先発投手を探してきた。「実績があって長い回を投げられる投手が涌井選手だった」。プロ通算では岸(125勝)、則本昂(80勝)と合わせて計338勝を誇る「新3本柱」の誕生となった。

 種市、二木、岩下ら若手が台頭してきたロッテでは、涌井の先発機会は限られる。ロッテ・松本尚樹球団本部長は「(涌井から)“やっぱり投手は先発です”と言われた。ただ(今季年俸2億円の)大物だからトレードで誰と釣り合うかは難しい」と金銭トレードとなった舞台裏を明かした。両球団の思惑は一致した。

 この日は両球団でFA移籍した美馬と鈴木の人的補償として酒居が加入し、小野が流出することも発表された。さらに3年間在籍したハーマンのロッテ移籍も決定。自由契約となってロッテにテスト入団した西巻も含めると、まるで4対3の「超大型トレード」のような形となった。

 同一リーグでこれほど大規模な戦力移動は珍しい。現役時代に西武で涌井と同僚だった石井GMは「ご縁があって多く行ったり来たりとなりました。(涌井獲得は)前から話し合っていたもの。タイミング的に(人的補償と)一緒になった」と2つの関連を否定した。今季はCSを争ったライバル球団だが「ウインウインになればいい」とも言った。戦力交換の成否は、来季の結果となって表れる。 (君島 圭介)

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2019年12月20日のニュース