阪神、大山に異例の“指令” 谷本球団本部長「サードで4番は死守してくれ」

[ 2019年12月6日 05:30 ]

契約更改後の会見で来季フルイニング出場を目標に掲げた大山(撮影・北條 貴史)
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 今シーズン全試合に出場した阪神の大山悠輔内野手(24)が5日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1700万円増の年俸4700万円で来季契約を交わした(金額は推定)。球団からは超異例となる「4番三塁」死守指令を下された期待の大砲候補。真価が問われる来季に向けて、3つの誓いを打ち立てた。

 一瞬たりとも表情を緩めることはなかった。全試合に出場し、108試合で4番に座り、1・5倍以上の増額を勝ち取った。代え難い経験値はもちろん収穫だ。しかし、それ以上に脳裏に浮かぶのは苦悩の日々だった。

 「悔しいシーズンでした。僕の成績がチームの勝敗に関わる、そういう打順を打たせてもらっていて、大事なところで打てずに負けるという試合があったので。その中で、目標であった規定打席や全試合出場はプラスに考えられると思います。今年一年の経験というのは、来年に活かさないといけない」

 4番という重責を担ったからこそ、新たな境地に達することができた。まず待ち受けるのが助っ人との定位置争い。球団が一塁専門のボーアと基本合意したことで、マルテの三塁コンバートが濃厚となった。「新戦力が入ってくるのは当然。勝つために自分は自分のことをしっかりやって戦っていきたい」。これがプロの世界。戦闘態勢を崩さず、自身のレベルアップに集中する。

 その上で描く理想像は、勝利に直結する一打を打てるバッターだ。「勝利打点や殊勲打、そういった数字を伸ばしていきたい。先制、同点、勝ち越し。本当に欲しい時に打てる勝負強いバッターになりたいと思っているので、そういった数字を伸ばしていきたい」。今季は得点圏打率・318を記録し、勝利打点13回は12球団2位と、並み居る強打者に比肩した。それでも「猛虎の4番」として物足りないという自覚があるからこそ、あえて重点課題に据えた。

 それらをクリアした先には、大目標がある。「今年は全試合出られたので、来年はフルイニング出られるようにレベルアップしていきます」。今季は途中出場が8試合、先発して途中交代が4試合あった。不動のレギュラーに成長することで、球団では15年の鳥谷以来となるフルイニング出場を成し遂げる意気込みだ。

 交渉のテーブルでは、超異例とも言える「4番三塁」死守指令が下された。谷本修球団本部長が舞台裏を明かす。「“サードで4番は死守してくれ”ということは言いましたけどね」。キャリアを積み上げつつあるとはいえ、来季の定位置は確約されていない。「タイガースの4番というのを100試合以上背負ってくれた」。チーム内での役割を評価した上で、さらなる躍進を期待するからこその要望だった。

 「来年以降もっともっと評価してもらえるよう、頑張っていきます」。数々の障壁が立ちはだかるが、やるべきことは変わらない。今季獲得した唯一無二の経験値をひっさげ、誰もが認めるチームの顔になってみせる。(巻木 周平)

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