各球団し烈な情報戦も展開 単独1位指名のDeNA&広島は成功

[ 2019年10月18日 08:30 ]

2019ドラフト会議 ( 2019年10月17日 )

<2019年ドラフト会議>笑顔を見せるDeNA・ラミレス監督(撮影・尾崎 有希)
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 【ドラフト総括】例年に比べて候補選手の全体数が少ない中で行われた今年のドラフト。各球団のスカウトの腕が試され、し烈な情報戦も展開された印象だ。

 野手が補強ポイントだった球団は、数少ない実力派内野手をめぐり早めの指名を目指した。DeNAは徹底した情報管理で外れ1位候補筆頭だった桐蔭学園・森の単独指名に成功。1位指名の情報は球団上層部でもごく一部で共有。他球団による当日の事前予想も情報が錯綜(さくそう)しただけに、戦略勝ちだった。

 オリックスは石川を1位指名した。将来的なスター候補として佐々木の指名を最後まで検討していた一方で、スカウト陣の中では将来のクリーンアップ、レギュラーの三遊間候補として石川を推す声も多く上がっていたという。こちらもクジ引き役を公表しないなど徹底した情報統制。当たりクジは巡ってこなかったが、最終的に現場スカウトの意見が尊重されたもようだ。

 最大の注目だった163キロ右腕・佐々木はパのみ4球団が入札してロッテが交渉権を獲得。佐々木と双璧だった奥川はセのみ3球団が入札とリーグの特性がはっきりと表れた。

 結果的に明大・森下の1位指名を事前公表して一本釣りした広島は大成功のドラフトとなった。奥川を引き当てたヤクルトはウエーバー1巡目の利を生かし、1位級の評価を得ていた日体大・吉田を指名。奥川、吉田ともに今年の日本代表。実力派投手を1、2位で指名しこちらも成功したと言える。(アマ野球キャップ・松井いつき)

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