U18侍ジャパン“佐々木の教訓”生かせ――“次”に向け検証すべきこと

[ 2019年9月7日 08:00 ]

<韓国・日本>出血した佐々木の指(撮影・島崎忠彦)
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 U18ワールドカップにで奮闘している日本代表だが、9月6日のスーパーラウンドの韓国戦に延長10回タイブレークの末、4―5で敗れた。先発した佐々木朗希投手(大船渡)は1回で降板。マメを再発させたことが原因だった。

 佐々木は「チーム全員が悔しい思いをしたし、自分にもできることがあったんじゃないかと…」とし「どうにか頑張りたいと。任された以上は投げたかった」と敗戦の責任を背負った。でも、それで佐々木を責めるわけにはいかない。

 前日の5日のカナダ戦の試合中、佐々木は40分以上もブルペンで救援待機し、緊張感の中で準備を進めた。なぜそれだけブルペン投球を重ねさせたのだろう。

 8月26日の大学日本代表との壮行試合でつぶれた右手中指の血マメ。1次ラウンドを登板回避し、監督、スタッフと慎重に復帰を見極め、我慢を重ねてきた。韓国戦の先発が決まっていたなら、前日に救援待機させなくてもいい。仮に一戦必勝態勢を敷き、ブルペンで準備させたなら、次の一手として、韓国戦先発を回避できなかったのか。すべては大会後に検証すべきことである。

 2017年のWBCで優勝した米国代表監督の名将ジム・リーランド氏が言っていた言葉を思い出した。「代表監督は選手を故障させたらいけないし、管理が大変だが」との報道陣の問いに「代表は全員がチームに戻れば主力である。誰かに頼らず全員を使えばいい」と笑った後に「重圧の中でグラウンドに立つ国際大会はレギュラーシーズンの1試合の比ではない。我々はブルペンで何球投げたかはおろか、同じ球数でも、どんな強度で準備したかまで気を配っている。だから全員を使う」と続けた。当時70歳を超えた監督の言葉にうなずいた。

 もちろん、高校生と世界最高峰のメジャーの代表選手と比較などできようもない。「世界一」への思い入れも異なるだろう。ただ、心身ともに成熟したプロの代表の集まりさえ、繊細なほどの注意を払っている。

 日本は幸い、トップチームから若年層まで「侍ジャパン」の冠を背負う。プロとアマが意見をぶつけあう会議もある。プロの指導者が人選、起用法含めどう感じたのか。そんな意見も、次の大会、次の世代へつなげてもらうことを願う。(記者コラム・倉橋 憲史)

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