阪神・島本、9年目の“働き方改革”「準備」「行動」「心構え」を意識で飛躍

[ 2019年7月19日 08:00 ]

阪神・島本
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 阪神・島本浩也投手(26)が、開幕からフル回転を続けている。チームトップの38試合に登板し優勢、劣勢、あらゆる場面での起用が続くブルペンに欠かせない存在にまでなりつつある。昨季わずか1試合登板に終わり、戦力外も覚悟していた左腕の躍動には「準備」「行動」「心構え」を意識した“働き方改革”があった。【取材・構成 遠藤 礼】

 
 試合前練習で島本には“空白の時間”が存在する。全体メニューを終えて球場から一旦ブルペンへ消えると、約15分間、密室にこもる。報道陣の前に姿を現すのは投手陣の中でいつも最後。額には大粒の汗が光っている。

 「体のキレを出すためにティー打撃をしてるんです。試合での体の動きも全然違ってきますね」。現役時代に同様に取り組んでいた福原コーチの勧めでホームゲームでは必ずフルスイングで10球×3セットを打ち込む。

 ティーだけでなく、1軍に定着した中で「ルーティン」ができつつある。練習開始の2時間前には球場入りし、入念にストレッチに取り組む。故障に泣かされてきた苦い過去があるからに他ならない。自宅に帰れば「試合に投げたら肉料理とかを作ってくれます」と昨年結婚を発表した妻が、疲労回復を意識した食事を準備。睡眠も必ず9時間を取るように時間をマネジメントして行動している。

 対戦相手の研究も徹底するようになった。きっかけは、4月16日のヤクルト戦で左打者の太田に内角を突けないまま外角フォークを痛打された場面。翌日、矢野監督から「もっと相手の特徴、傾向を頭に入れるだけで全然違う」と助言されてからはタブレット端末を手放せなくなった。

 「対戦しそうなバッターが左投手にどんな反応しているかとか、今まで以上に映像で見てますし、能見さんにも聞いてますね」。幾多の対戦を重ね打者を知り尽くすプロ15年目のベテラン左腕の経験も頼りに、情報をアップデートしていく。

 マウンドではピンチの時に見せる笑顔が目立つ。「そういう時こそ、気持ちに余裕を持って笑うようにしたりしてます。ヒットを打たれても、0点に抑えれば良い。1イニングの中で次、その次のバッターまで冷静に見れるようになりました」

 「準備」「行動」「心構え」を見直し、登板数を増やしていくことが、島本流の“働き方改革”。仕事に飢えた9年目左腕が、勝負の1年を走り抜ける。

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