公立の星 兵庫・社、藤本 最速148キロ、楽天・則本手本に三振奪取

[ 2019年7月5日 10:10 ]

藤本竜輝投手(社)
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 「令和初の甲子園大会」となる第101回全国高校野球選手権大会(8月6日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は、6日に大阪、兵庫など14大会が新たに開幕し本格化する。最速163キロを誇り令和の怪物と称される大船渡の佐々木朗希投手(3年)が注目を集める中、佐々木同様に「公立の星」として聖地を目指す各地の好投手に迫った。

 昨秋ドラフト会議で阪神・近本、楽天・辰己と1位指名2人を輩出した社(兵庫)には今年もポテンシャルでは先輩に負けない剛腕がいる。最速148キロ右腕の藤本がそうだ。

 春季大会は故障の影響もあり登板しなかったが、大会後から夏の兵庫大会決勝までを想定し1週間ごとに細かく目標設定。6月16日の練習試合、東海大大阪仰星戦で完投し「力強いボールが投げられている」と手応えを感じている。山本巧監督(47)も「打者との駆け引きが上手になった」と成長を認める。

 投手を始めた小6から「憧れの存在」と話すのが楽天の則本昂。次々に三振を取る姿に魅了され、腕の振りを研究するようになった。則本の奪三振だけを集めた映像をよく見るといい「僕も三振を取ったらほえちゃうタイプ」と15奪三振を記録した昨秋の兵庫大会3回戦・関西学院戦では、ほえにほえた。

 県内には今春選抜4強の明石商など強豪ひしめくが「自分たちは日本一という目標を掲げてやっている。兵庫での優勝は通過点。個人的には150キロも出したい」と力強い。昨年12月に近本とともに母校を訪れた辰己からは「プロで待ってるから」と対戦を望まれた。まずは同校初となる夏の甲子園出場をたぐり寄せる。(北野 将市)

 ◆藤本 竜輝(ふじもと・りゅうき)2001年11月3日生まれ、兵庫県加東市出身の17歳。兵庫教育大付属小3年から「社ベアーズ」で野球を始める。兵庫教育大付属中では軟式野球部で投手。社では1年夏からベンチ入りし2年秋から背番号1。最速148キロにカーブ、スライダー、縦スライダー、カットボール、チェンジアップを操る。1メートル80、76キロ。右投げ右打ち。

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