阪神ジョンソン11戦連続零封 ピンチで好救援 「能見サン」に借り返した

[ 2019年4月29日 05:50 ]

セ・リーグ   阪神4―2中日 ( 2019年4月28日    ナゴヤD )

7回途中から登板したジョンソン(撮影・大森 寛明)
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 先輩への借りを返したかった。4―2の7回1死一、二塁。2安打された阪神・能見を救援したジョンソンは、強い思いを胸にビシエドに立ち向かった。猛虎にとっては天敵と言っていい相手。1ボールから2球目の150キロで中飛に仕留めた。続く阿部も速球で押し込んで二飛。終盤に迎えた最大の窮地で見事な火消しをやってのけた。

 「能見サンに神宮で申し訳ないことをしてしまっていたので。これで一つ借りを返せたと思います」

 日本人ばりの義理堅さだ。振り返ったのは来日初のイニングまたぎを経験した17日のヤクルト戦。2―0の8回1死一、二塁で同じように能見からバトンを受けた。山田哲への初球が死球になって満塁を招き、バレンティンには左前へ痛恨の同点打。能見の残した走者を全て還し、同点に追いつかれていた。

 8回のマウンドにも上がり、高橋、堂上、松井雅を3者凡退。150キロ前後の速球と伝家の宝刀「PJカーブ」で付けいる隙すら与えなかった。矢野監督も最敬礼だ。

 「本当は球数も少なく、イニングまたぎもなく、行きたいんだけど。チーム状況的にもね。この展開で一番ゼロで行ける確率を探したときにPJ(ジョンソン)だったので」

 来日初登板から11試合、計12回1/3を無失点。抜群の安定感を見せても、「そういうことを言われると止まってしまうので、あまり言わないで。梅野のリードや野手のみなさんの守りのおかげだよ」と感謝を忘れない。取材後には必ず報道陣に「アリガトウ」と流ちょうな発音で礼を言うナイスガイだ。

 12連戦の2戦目でのイニングまたぎは、できれば避けたかったに違いない。それだけ信頼感が厚い証拠。礼儀正しく義理堅い。もうブルペンに不可欠な存在になった。(山添 晴治)

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2019年4月29日のニュース