楽天・島内は星稜出身だけど「PLの4番」なのか?

[ 2019年4月22日 15:45 ]

20日のオリックス戦の3回、右越え2ランを放つ島内
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 楽天・島内宏明のプロ8年間の遍歴を振り返ると、こんな感じだ。そして、今年はついに「チームの4番」へと変化した。それも新種の主砲を体現する。

 西武から移籍した浅村とウィーラーに挟まれることから「つなぎの4番」と称されるが、これは間違い。誰あろう、島内を4番に据える平石監督が否定する。

 「ホームランも打てるし、選球眼もいい。打撃練習を見れば分かると思うけど、打球のスピードは球界でもトップじゃないかな。今のところ(4番は)島内しか考えられない」

 打線の軸はあくまで浅村だが、次打者がぶんぶんバットを振り回す本塁打狙いの4番では生かせない。昨季の西武でも打率・281、出塁率・396の山川が4番にいたから、相手投手は浅村との勝負を避けられなかった。楽天に山川はいない。だが、島内がいた。

 かつてPL学園の打線は全員が1番で、4番、9番打者だった。誰もが状況に応じて1番から9番の打撃を求められ、その中で一番多くをうまくこなせる選手が4番打者に指名されたという。

 PL学園で主将を務めた平石監督だが、島内の4番指名について「PLのことは考えてなかった」と笑い飛ばした。だが、「確かに僕らはそういう野球を教えられてきた」と続けた。

 2番打者はバント職人。そんなステレオタイプをすり込まれた。じゃあ2番から始まる回はノーチャンスかな、打順にはそんなイメージがある。「回の先頭が常に1番打者」というPL学園の打線は理想だ。部員全員のレベルが恐ろしく高い強豪校だから出来ることであり、逆に個人差の少ない少年野球では当たり前の考え方かもしれない。その打線がプロ野球レベルで完成すれば面白い。

 島内は20日のオリックス戦(楽天生命)で、3回に4番で1号2ランを放った。これで全打順で本塁打を記録したことになった。平石監督も「そんな記録に貢献できてうれしいよ」といたずらっぽく笑った。ちなみに浅村もこの全打席本塁打を達成している。

 「4番は無理打法」を編み出しても「ブラッシュの調子が上がらないかなあ」と嘆いても、しばらく島内の4番の地位は動きそうもない。チームの好調が後押しする。この成功がきっかけになって、楽天に「PL打線」が誕生する日が来るかもしれない。(専門委員)

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