中日・岩瀬氏 引退セレモニーで異例の“お願い”「噛んでも許して」

[ 2019年3月2日 18:42 ]

<中・ロOP>引退セレモニーを終え、胴上げされる岩瀬(撮影・椎名 航)
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 昨季限りでユニホームを脱ぎ、2日のロッテ戦で引退試合を行った元中日の岩瀬仁紀氏(44)が、セレモニーで異例の“お願い”をしファンを沸かせた。

 試合後、レジェンドのために用意された花道。後輩の山井や先輩の山本昌氏に加え、毎年、自主トレに行っている鳥取市の研究施設「ワールドウィング」の小山裕史代表もナゴヤドームに駆けつけ、花束を贈呈。背番号13の目は次第に充血していった。

 そして、ファンへの挨拶が始まり「一番最初に打たれ、プロの怖さを知り、マウンドに上がる時は怖かった」とプロデビュー戦となった99年4月2日の広島との開幕戦で一死も取れずに降板したことを回顧。「その怖さを振り払って、投げることができてから、自分の投球ができるようになりました」とプロ野球最多407セーブを積み上げた。

 その上で、この日の登板は「今日だけは楽しくマウンドに上がることができた」と振り返り「これまでたくさんの人に支えてもらい、岩瀬仁紀という人間をつくってもらえた」と感謝の言葉を口にした。

 その後だった。「これからは全く自信のない話の方で、解説という立場になりますが、噛んでも許してください」とファンへまさかのお願い。口べたで緊張すると噛むことの多い左腕の思わぬ要求にスタンドからは笑い声。

 それでもプロ野球最多セーブ、最多登板など数々の偉業を成し遂げた鉄腕には惜しみない拍手が送られ、グラウンドを一周する間も岩瀬コールは鳴り止まなかった。

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