ハム「リクエスト」対策で二遊間猛特訓 V奪回へ“あいまい”内野ゴロ併殺なくせ!つけこめ!

[ 2018年2月4日 09:10 ]

日本ハム・アリゾナキャンプ 投内連係の併殺プレーで、二塁ベースカバーに入る中島。捕球のタイミングで足が離れているように見える
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 日本ハムは2日(日本時間3日)、大リーグで導入されているチャレンジ制度を基に今季からNPBで導入される「リクエスト」を見据えて攻守での対策を開始した。2年ぶりのリーグ制覇を目指し、守備では「遊撃、二塁手の正確な併殺ベースカバー」をテーマに掲げ、攻撃は「走者の観察眼」を磨いていく。

 アリゾナの青空の下で行われたシートノック。ゴロを捕球した二塁の石井一が二塁ベースカバーに入った遊撃の中島にトス。中島は丁寧に二塁を踏み、一塁に転送した。ノックを打った金子内野守備走塁コーチは「二遊間はより正確なプレーが求められる」と語る。

 昨年まで「本塁クロスプレー」や「フェンス際の打球」などに限って行われたリプレー検証が、今年から全ての塁のアウト、セーフの判定まで広がる。14年にメジャーで導入されたチャレンジでは、内野ゴロ併殺の際の遊撃、二塁手の二塁ベースカバーで判定が覆る例が頻発。流れの中で素早く一塁送球するため、捕球する前に足がベースから離れるケースが多いからだ。「仮に同点の9回1死一、三塁で併殺を取ったと思っても、判定が覆ればサヨナラ負け」と金子コーチ。正遊撃手の中島も「より丁寧に、動きの精度も上げなければならない」と語った。

 一方で攻撃では走者に新たな「任務」が課される。緒方野手総合コーチは「相手に一番近いのは走者。“ベースから足が離れていた”や“絶対にセーフ”と走者が思えばリクエストするべきだと思う」と言う。同制度のチャンスは1試合で2回(覆れば回数は継続)と限られる。相手の守備に対する走者の「観察眼」も鍵となる。

 10日(同11日)の韓国・KT戦から始まる実戦へ、第2クールまでチームプレーの練習に重点を置く。チームは攻守にそつのない野球で北海道移転後の過去14年で5度のリーグ優勝。今回もいち早く新ルールに対応し、勝利の可能性を高める。(山田 忠範)

 ▽リクエスト 判定に異議がある際、監督が映像によるリプレー検証を要求できる制度。メジャーでは14年から「チャレンジ」として採用され、日本では今季から公式戦全試合で導入。外野フェンス際の打球や全塁上のアウト、セーフの判定について、1試合に2度まで要求できる。検証時間は5分以内。確証のある映像がない場合は審判団の判断に委ねる。また、併殺プレーに関しては17年WBCの準決勝・日本―米国戦で菊池の足が離れていたとされ、判定がセーフに覆ったことがある。

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2018年2月4日のニュース