これが金本阪神の理想型3連勝!今季初主力4人が安打そろい踏み

[ 2017年8月20日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神8―1中日 ( 2017年8月19日    ナゴヤドーム )

<中・神>4回1死一塁、鳥谷の適時二塁打で一塁から生還した福留(右)を笑顔で迎える金本監督
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 阪神は19日の中日戦(ナゴヤドーム)に8―1で完勝し、3連勝を飾った。特に5回には西岡が復帰後初盗塁、糸井が適時二塁打、福留が14号2ランで理想的な攻撃を展開して3点を奪った。

 鳥谷も3安打1打点の活躍で、主力4人の安打そろい踏みは今季初めて。金本知憲監督(49)は残り35試合での大攻勢へ手応えをつかんだ。

 今季108試合目にして役者がそろった。これが2017年版・金本阪神の真の姿。破壊力を物語ったのは5回だ。金本監督も大きくうなずいた。

 「ある意味(理想的な攻撃ができた)ね。(西岡に聞こえるように)アイツ、どうせ疲れて、すぐいなくなると思うけどね(笑)。(西岡が)走って、バントで送って、(糸井が)打って、(福留の)長打もありでね」

 口火は西岡が切った。左前打で出塁し、続く北條への初球に二盗。昨年7月13日のヤクルト戦以来で、左アキレス腱断裂から復帰後初の盗塁だった。「盗塁は復帰して1カ月で一番うれしいこと。出してもらえたら成績を残さないと」と言葉に力を込めた。1人であっという間に無死二塁をつくり、北條の犠打で三塁へ進んだ。

 先発復帰2戦目の糸井が続いた。若松の外角低めのチェンジアップを完璧に捉え、右翼線へ。「追加点が取れてよかったです」。3点差へ広げる適時二塁打で気勢を上げた。

 トドメを刺したのは福留だ。「糸井が適時打を打ってくれて、自分も後ろにつないでいこうと思った」。1死二塁から右翼席へ14号2ランを突き刺して勝利を決定付けた。

 2死無走者からは鳥谷も二塁打。得点にはつながらなくても、5回限りで若松に引導を渡すボディーブローとなった。主力4人がそろえば多角的な攻撃が可能となることを誇示したイニングだった。

 西岡、糸井、福留、鳥谷がそろって先発したのは糸井が右脇腹を痛めて途中交代した7月17日の広島戦以来2度目で、安打そろい踏みは今季初だ。さらに糸井、福留、鳥谷がそろって打点を挙げるのは今季6度目で6戦全勝。打つべき人が打てば、勝つべくして勝てるわけだ。

 この4人にロジャース、中谷、大山らが続く。メッセンジャー離脱で先発投手陣の台所事情が苦しい状況で、攻撃陣の層は開幕から最も分厚い時期を迎えた。「残り30数試合は計算しながらやっていきたいと思う。無理するところは(福留にも)無理してもらうし。去年とか今年(ここまで)は無かったうれしい悩みというかね。みんな使いたいね」。残り35試合、金本監督はフルメンバーを駆使した超攻撃野球での大攻勢を描いた。(惟任 貴信)

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2017年8月20日のニュース