巨人・坂本勇 逆方向2連発 転機になった侍ジャパンでの経験

[ 2017年5月11日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人9―7阪神 ( 2017年5月10日    東京ドーム )

<巨・神>3回1死一、二塁、坂本は勝ち越しとなる右越え3ランを放つ
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 東京ドームで5発の花火が舞った。クリーンアップもそろい踏み。主役は2打席連発の巨人の主将・坂本勇だった。

 「いい形で呼び込んで打てた。逆方向だったので“入るかなー”と思ったけど、ギリギリ入って良かった」

 2―2の3回は岩貞の直球を右翼へ運ぶ勝ち越しの5号3ラン。5点リードの5回は松田の外寄りの直球をまたもや右翼へ運んだ。2打席連続の6号ソロで猛虎の追随を許さない。逆方向への右越えアーチは、これまで通算154発でわずか3本だったが、1試合で2発。「坂本勇人デー」と銘打たれた一戦でお立ち台に立ち「逆方向にホームランが出ているのは、少し成長しているかなと思う」と胸を張った。

 15年11月の国際大会「プレミア12」に転機があった。同僚だったソフトバンク・松田やDeNA・筒香とバット談議で盛り上がった。そこで「好打者には軽いバットを使っている人が多い」と知ったという。16年の開幕前に、バットを910グラムから900グラムに10グラム軽量化し、スイングスピード、操作性が増した。

 さらに今年3月のWBCでは外国人特有の動くボール対策として「つなぎの意識」を徹底。打撃練習から強引に引っ張ることなく、逆方向へ打球を飛ばし続けたことが今に生きる。もちろん引っ張りも健在で6回には左前打して3安打4打点。リーグトップの打率も・381に伸ばした。

 4番阿部、5番マギーも本塁打するなど5本塁打で首位・阪神と2・5ゲーム差とした。クリーンアップそろい踏みは14年8月15日の広島戦(マツダ)以来。同戦で3番の坂本勇とともに5番で出場していた高橋監督は坂本勇を「年々凄みを増している。どこにでも打てる」と頼もしく見つめる。

 坂本勇は「僕がキャプテンになってから優勝していない。今年こそは優勝する」と言い切った。3年ぶりリーグ制覇へ、先頭に立って引っ張る。 (神田 佑)

 ▼巨人・阿部(初回に右越え先制6号2ラン。本塁打は4月12日広島戦以来23試合ぶり)ボール気味だったけど、上からしっかり叩くことができた。

 ▼巨人・マギー(3回2死から2試合連発の6号ソロ)3、4番が活躍する中で、自分は陰の存在でいい。長野にも一本出たし、みんな気持ちよく明日(11日)を迎えられる。

 ≪5本塁打は3年ぶり≫巨人が5本塁打の一発攻勢で今季最多9得点。1試合5本塁打以上は14年5月7日DeNA戦で5ホーマーして以来。阪神戦では07年9月7日の7本以来10年ぶりになる。この日は坂本勇が2本塁打を含む3安打4打点。自身1試合2本塁打は6度目(連発は3度目)だが阪神戦は09年5月2日、16年4月27日に次いで3度目とカード別で最も多い。また5月に入ってからは打率.552、5本塁打、9打点と絶好調だ。

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