誠也 7号&27打点トップタイ2冠 緒方監督「もう4番目とは言えん」

[ 2017年5月11日 05:30 ]

セ・リーグ   広島8―7ヤクルト ( 2017年5月10日    神宮 )

<ヤ・広>ヤクルトに勝利し、ヒップタッチする(左から)丸、野間、鈴木
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 赤く染まった三塁側スタンド前で、広島・鈴木は表情を緩めることなくヒーローインタビューを受けた。5月は前日まで打率・222。4連敗となった前夜は5打数無安打、8回の勝ち越し機にルーキの前に三振した。「負けが続いていましたし、ふがいない試合ばかりだった。今日は結果が出て良かった」。チームを黒星街道から脱出させた2本塁打、自己最多タイの5打点。言葉から責任感があふれ出た。

 5―6の7回。2死一塁でルーキと対した。「昨日やられている。やり返せたら、と強い気持ちで打席に入った」。フルカウントから7球目のフォークを巧みにバットで拾い、角度をつけた。7号逆転2ランが左翼席前列へ飛び込んだ。

 初回は右翼線へ適時二塁打。3回にはフルスイングで左翼席上段へ6号2ランを運んだ。5打点は昨年4月26日以来で2度目。前回は同じ神宮のヤクルト戦、新井が通算2000安打を達成した日だ。試合前に新井から「2本打ってくれ」と言われた通り、自身初の2本塁打。「神ってる」一年の序章だった。

 今季は新井と代わる形で4番を打ち、この日で14試合連続。7発は同僚エルドレッドら、27打点は巨人・阿部と並ぶリーグトップに出た。「打順の中での4番目」と強調してきた緒方監督も、発言を変えた。「もう4番目とは言えん。当たり前のように4番打者としてチームを救う一打を打ってくれて頼もしい」。背負っていく看板は重い。それを悟る22歳は「今日一日だけ良くても意味がない」と言い切った。

 ▼広島・新井(6番で3試合ぶりに先発出場。初回に右犠飛)最低限の仕事ができました。

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