【中畑清 視点】坂本勇 40本いける 柔軟性とパワー持つ下半身

[ 2017年5月11日 08:30 ]

セ・リーグ   巨人9―7阪神 ( 2017年5月10日    東京ドーム )

<巨・神>3回1死一、二塁、坂本は勝ち越しとなる右越え3ランを放つ
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 ボールが止まって見えてるんじゃないか。今の巨人・坂本勇を見てると、そう思ってしまう。開幕から33試合を消化した時点で・381。右打者ではありえないほどの高打率に逆方向への連発。技術的な裏付けがある。

 左足を上げてステップしても体重移動はほとんどしない。左足に対し、軸足の右足に6―4、いや7―3くらいの感じで体重を残し、投球を呼び込む。体の軸がぶれず、その場で回転。バットが内側から出てヘッドが抜け、打球にいいスピンがかかるから逆方向でも遠くに飛んでいくのだ。

 強く振ろうとすると軸がぶれがちなんだけど、今の状態は理想的。速い球に差し込まれても押し返せるし、変化球にも対応できる。柔軟性があって、一段とパワーアップした下半身がそれを可能にしている。

 状況を考えながら投球に逆らわず自然にバットを出してる感じで、このペース。シーズン最多本塁打は84年の私と同じ31本だけど、今年は40本を超えてもおかしくない。そんな気がするね。(スポニチ本紙評論家)

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