62年日本一戦士の張本氏 理にかなった“水原野球”を選手が信頼

[ 2016年9月20日 09:45 ]

東映時代の張本

パ・リーグ 日本ハム3―1ロッテ

(9月19日 札幌D)
 【張本勲氏 62年日本一を回顧】

 懐かしいねえ。貯金29は54年ぶりとか。1962年の指揮官は巨人から来た水原茂監督。練習方法やオーダー、戦法…。理にかなった戦い方で、選手からの信頼も厚かった。「この人に付いていけば間違いない」という感じだったね。私は4番を打たせてもらっていたけれど22歳。チームには若い選手が多かった。水原監督にうまく指導してもらったと思う。

 当時は入団4年目。まだまだ私自身、選手として一人前という気持ちはなかった。結果的にシーズンMVPを獲得して、チームは日本一に。初めて日本シリーズに出場できたことだけでも、非常に思い出に残っている。

 その時以来の貯金29。今季は、大谷がDHでの活躍だけでなく投手としても非常に安定している。そこで「二枚看板」として復調が待たれるのが有原だ。私と同じ広島出身。10勝を挙げてから6連敗を喫しているが、彼の力はVのためには不可欠。優勝ならもちろん「あっぱれ!」。OBとしても頑張ってもらいたいと思う。 (スポニチ本紙評論家)

 ▽62年の東映 61年に前巨人の水原茂監督が就任し、球団最高の2位。翌62年は開幕5連勝から独走態勢に入り、前半終了時で早くも貯金30(同年最多は31)。後半戦はややもたついたものの、結局開幕から1日たりとも首位を譲らず悲願の初優勝、日本シリーズも阪神を下して初の日本一に輝いた。エース土橋、久保田に加え安藤元、尾崎の両新人が大車輪の活躍。打っては全試合で4番に座った22歳の張本が打率.333、31本塁打、99打点でリーグMVPに選出された。

続きを表示

2016年9月20日のニュース