高木弱気消えた 阿部助言でポーカーフェース投球

[ 2016年5月16日 05:30 ]

<巨・ヤ>巨人先発の高木

セ・リーグ 巨人3-2ヤクルト

(5月15日 東京D)
 ピンチでもポーカーフェースを貫いた。巨人・高木に弱気はなかった。

 「向こうも必死に食らいついてきた。絶対負けるか、と思って投げた」。3―2の7回2死二塁。代打・飯原を追い込んでから、計3球ファウルで粘られたが表情ひとつ変えない。9球目は外角低めのフォーク。バットに空を切らせてイニングを終えると2度吠え、感情を爆発させた。7回2失点。3戦ぶりの今季3勝目は格別だった。

 お立ち台では「最高です!」と、右肩痛で2軍調整中の阿部の決めぜりふを言った。前回は5回0/3、前々回は5回降板し敗戦。ジャイアンツ球場で練習した10日、阿部から呼び出しを受けた。ロッカールームで約10分間。百戦錬磨の37歳から「また打たれるんじゃないかって泣きそうな顔をして投げている。野手がそろそろ怒るぞ」と、捕手目線、打者目線での技術論ではない「根性論」を叩き込まれた。

 同学年の捕手・小林誠とは配球を議論。時には感情的になり「本当に苦しくて(小林)誠司と何度もけんかした」と明かした。5月1日に神宮で2打席連続本塁打を食らった山田には全3打席、決め球に変化球でなく直球を選択した。1安打こそ許したが、3回の第2打席は内角球に反応すらさせず、見逃し三振。「一球一球気持ちの込め方が違った。だから疲れました」。5試合連続で投手に失点につながる安打を浴びていたが、原樹は2打数無安打に抑えた。

 開幕4連勝以来となる今季最長タイの連勝で首位をキープ。開幕3連勝したヤクルトに前回神宮では3タテを食らったが、再び3連勝とやり返した。「何とか好結果を、という気持ちを感じた」と高橋監督からねぎらわれた高木は「もう負けたくない。次も絶対に勝ちたい」と強く誓った。(神田 佑)

 ▼巨人・小林誠(高木とは登板2試合ぶりのバッテリー)僕も思ったことを言うし、お互い感情的になったこともある。何とかプラスになるようにと思ってやっている。

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2016年5月16日のニュース