緒方監督「自分の責任」継投失敗で5点リード守れず猛省

[ 2016年4月1日 05:50 ]

<中・広>7回、1死満塁、高橋(右)に逆転満塁本塁打を浴びた中田

セ・リーグ 広島5-9中日

(3月31日 ナゴヤD)
 痛恨の大逆転負けだ。広島は31日の中日戦(ナゴヤドーム)で5点リードの7回、一挙7点を奪われて敗れた。緒方孝市監督(47)は「オレの責任」と振り返った。先発のクリス・ジョンソン投手(31)が6回4安打無失点。菊池涼介内野手(26)が自己最多タイの4打点を記録するなど主導権を握りながらも勝てなかった。1日から本拠地での巨人3連戦で出直しをはかりたい。

 快勝ムードは一気に暗転した。先発のジョンソンが6回無失点と試合を作り、打線は効率のいい攻撃で中盤6回までに5点を先行。あとは逃げ切るだけ…。それができなかった。

 5点リードの7回、2番手のルーキー・オスカルが3本の安打で1点を失い、1死二、三塁の場面で降板。3番手・中田は3連続四死球後、高橋に痛恨の逆転満塁弾を被弾した。ショックの残る敗戦。帰りのバスへと引き上げるナインの足取りは一様に重い中、緒方監督は努めて冷静に敗戦を振り返った。

 「今日のゲーム展開はモノにしないと。勝ち切らないといけない。結果的にこうなったのは自分の責任」

 必勝を期した投手起用が結果として裏目に出た。5点優勢で勝ちパターンで起用するオスカルをマウンドに送った。ピンチを広げると、即座に中田にスイッチ。前日の試合で6点差ながら8回2死満塁の場面を空振り三振で切り抜けた右腕に火消しを託したが、崩れた。現状ある選択肢の中で最善を尽くした継投ながら、「出た選手だけの責任じゃない。オレの責任だし、しっかりと形を作っていかないと」とかみしめるように繰り返した。

 課題が如実に表れた。8回のジャクソン、9回の中崎。ここまでの形は確立されている。投手陣唯一のウイークポイントが「7回」だった。

 「今年はずっと言ってきたが、オスカル、(中田)廉、(今村)猛を、状況を見て起用する。調子を見て起用していくと言ってきた」

 先発投手から勝利の方程式につなぐための、大事なイニング。今後、戦っていく上での課題は明白だ。悪夢の敗戦には違いない。ただ、指揮官は表情を引き締め、前を向いた。「あとを引きずりながら戦ってはいけない」。きょう1日からは本拠地・マツダで巨人と3連戦を戦う。25年ぶり優勝を目指す首脳陣、ナインに後ろを振り返ることは許されない。(桜井 克也)

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2016年4月1日のニュース