見応え十分の菅野VS筒香 新たな平成の名勝負に…槙原寛己の視点

[ 2016年4月1日 08:40 ]

<D・巨>7回無死一、三塁、筒香は同点の右越え3ランを放つ。投手・菅野

セ・リーグ DeNA4-6巨人

(3月31日 横浜)
 野球の面白さが凝縮された、凄い試合だった。試合が一気にもつれたのは7回から。菅野VS筒香。プロとプロ、意地と意地の激しいぶつかり合いを見た。

 無死一、三塁。初球、巨人バッテリーは内角低めのカットボールを選択した。2回の第1打席で打ち取ったのと同じ球種。菅野は捕手の構えたミットに寸分たがわず投げた。そんな一球を筒香は右翼へ同点3ラン。投手からしてみれば「参った」と言うしかない。こんな本塁打を打つ選手がいるんだ…。久々にそう思わせてくれる一発だった。

 ボールから入る、外角で様子を見る。選択肢はあった。菅野は相手が内角を待っていることを分かった上で、そこに投じたのだろう。エースのこん身の投球を、4番打者がこん身の打撃で迎え撃つ。野球の醍醐味(だいごみ)といっていい。投球自体は6回までは完璧。力勝負で打者をねじ伏せていた。今季は、さらに「凄み」を増した投球を見せてくれると思う。これからも楽しみな菅野VS筒香。新たな平成の名勝負になってほしい。(スポニチ本紙評論家)

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2016年4月1日のニュース