ソフト柳田 今季3本目延長弾 トリプルスリー“難関”30発王手

[ 2015年9月3日 07:45 ]

<西・ソ>12回無死、勝ち越しの左越えソロ本塁打を放つ柳田

パ・リーグ ソフトバンク5-4西武

(9月2日 西武D)
 延長12回、ソフトバンクの先頭・柳田が田中の148キロ直球をフルスイングで粉砕した。打球は西武ファンの悲鳴が上がる中、左翼席へ突き刺さる。決勝の29号ソロ。2試合連続の豪快アーチで5時間13分の死闘に決着をつけた。

 嫌な流れだった。初回に4点先行したが、西武にじわじわと追い上げられた。先発・バンデンハークは制球が安定せず5回3失点で降板。4―3の8回には、五十嵐が代打の大崎に同点打を許した。延長11回には2死満塁のピンチをしのぐ苦しい展開だったが、不動の3番・柳田が一振りで勝負を決めた。

 29本塁打で、目標のトリプルスリーの中で最大の難関だと位置付けていた30発クリアにリーチをかけた。偉業達成へのプレッシャーからか、8月最後の5試合は17打数2安打の打率・118とバットが湿っていた。ところが、月が替わって2戦連発の活躍。球団名がソフトバンクとなった05年以降の10シーズンで9月勝ち越しは2度だけと終盤の戦いで苦しんできたチームにとって頼りになる存在だ。

 前夜に3―13と大敗した際に工藤監督は「今が一番力を合わせて頑張らなきゃいけない時」と選手たちを鼓舞。2位・日本ハムが敗れ、優勝へのマジックナンバーは2つ減って16。柳田の一発でリーグ連覇へ再加速した。

 ≪延長戦でシーズン3本塁打≫柳田(ソ)が延長12回決勝の29号。今季の柳田は延長戦に強く11打数4安打(打率・364)、3本塁打、3打点。延長戦でシーズン3本塁打は昨年阿部(巨)が記録しているが、チームでは01年小久保以来14年ぶりだ。これで柳田の今季殊勲安打は30本目。中村(西)の28本を抑え、両リーグ最多と勝負どころで頼りになる。

続きを表示

この記事のフォト

2015年9月3日のニュース