鳥谷 マエケン攻略に光 和田監督に並んだ球団3位1739安打

[ 2015年9月3日 08:25 ]

<神・広>3回2死、鳥谷は左前打を放ち、和田監督の通算安打数に並ぶ

セ・リーグ 阪神1-5広島

(9月2日 甲子園)
 阪神・鳥谷がまた一つ、猛虎の歴史に名を刻んだ。初回無死、カウント2ボール2ストライクから前田健が投じた6球目の直球をとらえた一打は左中間への二塁打。通算1738本目の安打となり、球団歴代3位の1739安打を放った和田(現監督)に王手をかけた。

 天敵右腕の出ばなをくじいて先制点への突破口を開くと、1死三塁から福留の左犠飛で先制のホームを踏んだ。前田健に対しては14年8月22日の1回から17イニング連続無得点で18イニングぶりの得点でもあった。

 「初回の点に取り方は良かったと思います」

 前回対戦した8月27日も前田健から初回に安打を放った。立ち上がりが不安定な右腕に対して再び牙をむいた。圧巻は続く3回2死からの第2打席。カウント1ストライクから外角スライダーをとらえた打球は左前で弾んだ。通算1739安打とし、和田監督の53歳の誕生日に、くしくも肩を並べた。

 「(1739安打を記録したことは)良かったと思います」

 屈辱の敗戦に歯切れが悪かった。先発右腕に対してはチーム唯一のマルチ安打に加えて1四球と好機を演出した。ただ、終盤の拙攻が悔やまれた。4点を追う7回2死一、二塁では初球のスライダーを打ち損じて遊飛に倒れた。チャンスメークの役割は果たしながらもポイントゲッターとしての姿は影を潜めた。

 2試合ぶりのマルチ安打で連続試合安打を9に伸ばすなど打撃好調は維持。「今は3番までは状態が良い」と指揮官も1番打者の打撃を評価した。球団通算安打の次なるターゲットは吉田義男の1864安打。残り125本で来季の更新も十分に可能な数字。その前になすべきことは2005年以来となるリーグ優勝。名実ともに猛虎を代表するキャプテンとなった背番号1が、苦しい猛虎を背中で引っ張る。(山本 浩之)

続きを表示

2015年9月3日のニュース