巨人 90番台コンビで菅野の穴埋めた!“代投”田口2勝目

[ 2015年6月3日 05:30 ]

<巨・オ>お立ち台で笑顔を見せる背番号90の田口(左)と同94のメンドーサ

交流戦 巨人2-1オリックス

(6月2日 東京D)
 真っ黒に日焼けした顔で巨人・田口が帰ってきた。菅野の代役先発で約2カ月ぶりの白星となる2勝目。「やっぱりここ(1軍が)が僕の場所なんだなと思いました。こんなに早く帰ってこられると思わなかったので、ホッとしています」。19歳左腕ははにかんだ。

 5月4日の広島戦(マツダ)以来の1軍登板。首痛のため31日に出場選手登録を外れた菅野から「ごめんな」と声を掛けられて臨んだ試合だった。初回1死一、二塁のピンチを招き、カラバイヨを迎えたが「抑えればチームが勢いづく」とギアを上げた。高めの直球で3球三振。続く竹原もこの日最速タイの140キロ直球で右飛に斬った。

 5月26日のイースタン・リーグ、ロッテ戦(ロッテ浦和)は5回8失点。映像を見返してフォームを修正し、相川と阿部からは「変化球こそとにかく腕を振れ」と助言を受けた。4月11日のヤクルト戦でプロ初登板初勝利を飾った本拠で、5回3安打無失点。19歳8カ月での交流戦勝利はチーム史上最年少勝利だ。

 5月5日に2軍降格。1カ月未満の1軍生活では4試合に登板したが「高校3年間分は疲れた」という。2軍で投球フォームが崩れ「自分は必要とされていないのかな」と落ち込むこともあった。それでも「打者に向かっていくのが自分のスタイル」と原点回帰。右足を一歩引いてから上げていたフォームを「逃げてるように見える」と全てセットポジションに変え、強気な姿勢で封じた。

 お立ち台には2番手で好投したメンドーサとともに上がった。背番号は90と94。身長差19センチの「でこぼこコンビ」だが、仲良く寮生活を送る。助っ人は「田口と平良と一緒に野球をやりたい」と、今季もチームに戻ってきた。お互いに「いつか一緒に1軍のマウンドに立とう」と話していたが、その夢がかなった。

 原監督は「ピンチヒッターというかピンチピッチング。5回まで0点という最高の状態で投げてくれた」と称えた。菅野が来週中に復帰するため、田口は再び2軍調整が決まったが「必ず戻ってきます」と力強く宣言した。

 ▽巨人の主な背番号90番台 投手では05~08年東野(現DeNA)の93番や07年山口の99番など、若手がつけて活躍してから小さい番号に変わっている。また、10~11年には藤井が99番で7勝。外国人では07~10年オビスポが91番で計8勝を挙げた。野手では、88年途中に加入した呂明賜(ロメイシ)が97番をつけて1年目に16本塁打と活躍した。

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