藤浪 156キロ剛球で欧州斬り!2回零封、昨年日米野球の雪辱

[ 2015年3月11日 05:30 ]

<侍ジャパン・欧州代表>6回から登板する侍ジャパン3番手・藤浪

GLOBAL BASEBALL MATCH 2015 侍ジャパン4―3欧州代表 

(3月10日 東京D)
 侍ジャパンは10日、欧州代表との強化試合の第1戦を行い、辛くも勝利した。1―3とリードされて迎えた8回に打線がつながり、筒香、松田、雄平の3連続適時打で逆転に成功した。昨秋の日米野球に続いてメンバー入りした藤浪(阪神)は直球で押す投球を見せ、6回から2イニングを零封した。

 欧州代表を直球勝負で斬り伏せた。「侍のユニホームを着ると、引き締まるというのはある。いい空気の中で投げられたと思います」。藤浪は6回から3番手で登板し、2回2安打無失点と存在感を示した。対戦した打者9人のうち、8人の決め球に直球を選択。直球系に強いイメージのある欧州、中南米出身者が並ぶ打線相手に、あえて最速156キロを計測した直球主体の勝負を挑んだ。

 「あまりいい内容ではないですが、何とかゼロに抑えられてよかった」

 闘志を前面に出した。6回、先頭スミスへの初球は154キロ直球。そのスミスに、この日最速の156キロを右前に運ばれたが、ひるまない。続くマルティネスにも直球で押し、146キロ直球で見逃し三振に仕留めた。サムスは直球で追い込み、142キロカットボールで見逃し三振。その後、2死満塁とされるも、ダシェンコから142キロカットボールで空振り三振を奪った。3アウトすべてを三振で奪ってみせた。

 「相手打線が真っすぐ一本(狙い)で来ていたので、(6回より)変化球が多くなりました」。7回は直球とカットボールの2本柱で3者凡退に料理。与えられた役割をまっとうした。6日のオープン戦登板から中3日。「フォームがしっくりこず、球も浮き気味だった。納得のいく球は投げられませんでした」。決してベストの状態ではなかった中で結果を残したことに意味がある。

 自身2度目の日の丸のマウンド。昨年11月の日米野球では自慢の直球を軽々と打ち返され、4回5失点。「単純に自分の力不足」と唇をかんだ。相手は異なるが、今回は力勝負で“初陣”の屈辱を晴らしてみせた。「気分的には悪くない。(開幕への)調整は正直、難しいですけど」。変則日程もものともせず、また一歩、開幕へと歩みを進めた。

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