超異例!イチロー教室開講、オリ・ドラ2宗にビビッ「ムネじゃんか!」

[ 2015年1月22日 05:30 ]

ヤンキースからFAとなったイチロー

 超異例の「イチロー教室」が開講された。ヤンキースからFAとなりマーリンズ移籍が最有力となっているイチロー外野手(41)が21日、合同自主トレーニング中のオリックス新人9選手とほっと神戸で初対面し、熱烈指導した。自身の去就がいまだ決まらない中、かつての古巣のルーキーたちに少し遅い「お年玉」ともいえるプレゼント。阪神大震災からちょうど20年が経過して迎えるシーズンに、19年ぶりの優勝を目指す後輩を後押しした。

 古巣への愛情がイチローを突き動かした。きっかけは「ムネ」だった。新人9選手が順番に自己紹介。ドラフト2位で、横浜隼人時代に「ハマのムネリン」と呼ばれていた宗があいさつした。

 宗 むねです。よろしくお願いします。

 イチロー 「ムネ」じゃんか!

 宗 イチローさん、大好きです!

 イチロー じゃあムネ、打ってみようか。

 その響きに、思わずビビッときた。弟分で、ブルージェイズとマイナー契約した川崎と同じ呼び名。スイッチが入った天才打者は笑顔で声を弾ませ、臨時の「イチロー教室」をスタートさせた。

 新人のうち宗と西野、小田の野手3人。イチローは各選手に熱視線を送りながら、交互に打撃ケージに入った。指導しつつ、自身の打撃も披露するさりげないサービス。日米通算4122安打。これ以上ない、生きた教材だった。加えて、それぞれイチローのバットと手袋を使わせてもらうという破格の待遇。最初に指名され、15スイングした宗は「バッティングが柔らかい。高校生としてはいい打撃をする」と褒められたという。「これは夢か幻か…。本当に感無量です。打球の音が全然違った」。さらにドラフト8位・小田は、唯一の外野手として1人だけキャッチボールの相手を務め「いるだけで空気が違う。腕のしなりが凄かった」と、こちらも興奮を隠せなかった。

 雲の上のスーパースターから神の手ほどき。同行した本屋敷トレーニング兼コンディショニングコーチも「(打撃を見るのは)初めてじゃないですか。記憶にない。ラッキーだった」と驚いた。例年なら対面、あいさつ程度で終わってしまう時間。イチローのオリックスへの愛着が、ルーキー相手の超異例の臨時指導という形を取ったのだろう。今オフも含め、例年のように「日本に戻るならうちに」とラブコールを送られている。そんな古巣は19年ぶりの優勝へ、今オフは中島(前アスレチックス)、ブランコ(前DeNA)、小谷野(前日本ハム)、バリントン(前広島)らを獲得し、超大型補強を成功。前回、1996年の優勝時、主力だったのがまさにイチローだ。

 加えて今年は阪神大震災から20年。チームは再び「がんばろうKOBE」を旗印に戦おうとしている。「あの日の気持ちは変わらないし忘れていない」と語っているイチローにとっても、自身にできることなら協力をしたい。最後に宗からの「手袋、もらっていいですか?」とのお願いはさすがにNGを出したが、至福の時間をプレゼントしたことだけは間違いない。

 ≪イチと【オリックス】ルーキー≫

 ◆08年 1月21日、イチローは室内練習場でトレーニング。通常の夕刻と違い、都合で練習が午前中になったことで、合同自主トレ中の新人選手と「ニアミス」した。熱心に動きを追った高校生ドラフト1巡目の丹羽は「全てが違いすぎる」。

 ◆10年 1月13日に新人5選手とスカイマークスタジアムで初対面。ドラフト1位の古川は「“頑張ってね”と言われました」。同2位の比嘉も「興奮しました。思ったより大きくて格好良かった」と話した。

 ◆11年 1月19日、新人5選手と対面。母校・前橋商時代に「上州のイチロー」と呼ばれていたドラフト1位の駿太は、本家にあいさつして「オーラがあって、世界のイチローさんという感じでした」と大感激。

 ◆13年 新人8選手が1月15日にあいさつ。ドラフト4位の武田は、イチローがプロ野球史上初のシーズン200安打を達成した94年生まれ。自身と同じドラフト4位からスーパースターになった先輩を前に「オーラが凄いのに優しかった」。

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