栗山監督 スキージャンプに学ぶ「みんな言い訳しない」

[ 2015年1月19日 09:10 ]

笑顔で記念撮影する(左から)栃本、栗山監督、雪印メグミルクスキー部の原田監督

 日本ハムの栗山英樹監督(53)が18日、札幌市大倉山ジャンプ競技場で行われた「第54回STVカップ国際スキージャンプ大会」(HS134メートル、K点120メートル)でゲスト解説を務めた。メーン解説を務めた、雪印メグミルクスキー部監督で98年長野五輪金メダリストの原田雅彦氏(46)と同じ監督として意見交換。天候の変化が結果を大きく左右する中、集中力を切らさない選手にも感銘を受けた。大会は、栃本翔平(25=雪印メグミルク)が131メートルで2位となった。

 強い吹雪に見舞われても、栗山監督の心は熱く燃えたぎっていた。昨年の同大会以来、自身2度目のスキージャンプ観戦に目を輝かせた。

 「風もあって運の要素が強いスポーツだけど、みんな言い訳しない。それを確認したかった」

 天候の変化が結果を大きく左右する競技とあって、指揮官は集中力を切らさずいかにベストパフォーマンスを発揮できるかに注目していた。

 この日は強風で何度も競技を中断したが「みんな受け入れながら、感謝しながらやっている」。野球でもそれは同じ。雨で中断しても、中止にならない限り試合は続く。稲葉、金子誠が引退し、大引、小谷野がFA移籍して若返ったチームには何事にもぶれない、強い精神力が大切であることを確かめた。

 雪印メグミルクスキー部監督で長野五輪金メダリストの原田氏とも解説席で対面を果たし、監督同士として意見を交わした。「若い子たちの成長についてなどいろいろな話を聞いた。参考になった」。スキージャンプ女子でW杯個人総合3連覇を狙う高梨沙羅の兄・寛大(明大)など20代前半の若手選手の名前を挙げ「若い世代が成長していく風景を見たかった。見ていて楽しかった。ファイターズもそうならないといけない」。ファンあってのプロ野球だということをあらためて心に留めた。

 今オフは、以前にもまして野球以外の多方面の考え方や思想を学んでいる。孟子、孔子といった古代中国の思想家の書物を読みあさり、13日には標津町でヒグマ猟を行っている久保俊治さん(67)と対面した。

 「(ジャンプと野球は)“命懸け”のスポーツつながり。いい時間になった」。キャンプインまで2週間を切った。野球に、采配に何か生かせることはないか。選手だけでなく、指揮官も貪欲に自己研さんに励んでいる。

続きを表示

2015年1月19日のニュース