衝撃ブルペン!阪神ドラ2 暴れ馬投法「運も実力のうち」

[ 2015年1月19日 08:25 ]

ブルペンで力強いボールを投げ込む石崎

 阪神のドラフト2位・石崎剛投手(24=新日鉄住金鹿島)が、新人合同自主トレ第3クール初日となった18日、鳴尾浜球場でプロ入り後初めてブルペン入りした。最速151キロを誇る右腕は、多くの首脳陣が見守る中、持ち味でもある「荒れ球」を披露。“暴れ馬投法”でプロの舞台に挑むべく、意気込んだ。

 ブルペン捕手の構えたミットが右に左に大忙しだ。右腕から放たれた白球は1球ごとに行方を変えていった。これを「制球難」で片付けたくはない。何を隠そう、石崎の魅力でもあり、投手としての生命線だからだ。

 「(荒れ球は)自分はいい意味で武器だと思っているので。必ずしもコントロールがいいだけで抑えられると思っていませんし、自分はプラスに捉えています」

 15球のウオーミングアップを含め、捕手を立たせての45球は、抜けたボール、制球ミスなどもあり、バラつきが目立った。逆に打者の目線からすれば“どこに投げてくるか分からない”という恐怖を感じずにはいられなかったはず。これが全力投球となれば「怖さ」は増すに違いない。

 多くの関係者、報道陣がブルペンを取り囲んでもスタイルはブレなかった。社会人時代も構えたミットをめがけるよりも、思い切り腕を振ることを意識して、好結果を引き出してきた。

 「社会人でも構えたところ以外でも空振りを取ってきたので。運も実力のうちだと思う。腕を振らないと、バッターも少々のボールでも振ってくれない。腕を振ってバッターに向かっていくことを意識しています」

 「暴れ馬」としての血が騒いだのか、荒れ球についてに話題には表情を引き締めて自信たっぷりに言葉をつないだ。ブルペン投球では時折、叫び声を上げながら腕を振った。納得いかないボールには「あ~違う!」と怒りもあらわにした。

 「ブルペンから試合を想定して気持ちを持って向かっていかないと」

 ワイルドさ全開の初ブルペンは「悪くも良くもなかった。指先の感覚だったり、キャッチボールの感覚とは違った。体が突っ込んでリリースポイントが合わなかった。(納得いくのは)1、2球ぐらい」と自己評価は辛口だったものの、持ち味は思う存分発揮したことは間違いない。

 「今日より明日、明日より明後日という気持ちで。まだ課題があるのでしっかりやっていきたい」

 スリークオーター気味のフォームから最速151キロをマークする。ヤクルトの元守護神にフォームが似ていることから、“虎の林昌勇(イム・チャンヨン)”と称される背番号30。沖縄・宜野座での1軍キャンプメンバー入りが確実なルーキーは、プロのマウンドで暴れる準備を着々と整えている。

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2015年1月19日のニュース