小山台、都立初勝利誓う エレベーター事故死市川さんに「一緒に行ける」

[ 2014年1月24日 19:37 ]

第86回選抜高校野球大会出場校発表

 小山台高の選手たちは、大声をあげて喜びを爆発させた。エースで主将の伊藤優輔選手(17)は「とてもうれしい。個人の力は他校に劣るが、まとまりがある。勝つことにこだわりたい」と春夏を通じて初となる都立校の甲子園1勝を誓った。

 60メートル×90メートルのグラウンドを他部と共用するため、思い切り打つことはできない。外野の守備練習は近くの河川敷で行う。定時制との兼ね合いもあり、練習時間は毎日午後5時までと制約される。

 そんな環境でも福嶋正信監督(58)は「練習時間が少ないのは、それだけ自主練習の時間が取れるということ」と前向きだ。選手たちは帰宅後、練習日誌を書いて考える力を磨いた。

 2006年、エレベーター事故で2年生だった市川大輔さんが亡くなった。それ以来、全ての試合で遺影をベンチに持ち込む。市川さんが使った金属バットで練習する日もある。福嶋監督は「甲子園への思いが強かった大輔の夢をかなえられる。一緒に行けるよ、と伝えたい」と語った。

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2014年1月24日のニュース