阪神ルーキー 梅野、山本が1軍キャンプメンバーに

[ 2014年1月24日 05:30 ]

梅野は汗を光らせながらキャッチボール

 阪神は23日、西宮市内の選手寮「虎風荘」で1、2軍合同コーチ会議を開き、春季キャンプの選手振り分けを行った。新人ではドラフト4位・梅野隆太郎捕手(22=福岡大)と同5位・山本翔也投手(25=王子)が沖縄組に選出された。また、掛布雅之GM付き育成&打撃コーディネーター(DC=58)は安芸キャンプでの若手の指導法についても言及。キャンプイン当初は一切手を加えず、“貝になる”ことを明言した。

 これぞ「掛布式英才教育メソッド」だ。ドラフト2位・横田(鹿児島実)をはじめ、一二三、北條ら金の卵がゴロゴロいる安芸組。ついつい手をさしのべ、熱血指導を施してしまいそうだが、ミスタータイガースは違う。高級食材こそ、生の味が一番おいしい、と言わんばかりの口ぶりだ。

 「今新しく入ってきた選手たちというのは未知数。どこでどういうメスを入れたらいいのかは、非常に難しい。ある程度、ここまでやってきた野球を見てあげたい。最初は手を付けないと思う」

 プロの門を叩いた時点で、その選手には必ず光るものが存在する。それを無視し、いち先輩の考えを叩き込むことほど、やぼなことはない。「数字を残して阪神に入ってきた。それを否定するのはかわいそう」。じっくりと優しい目で見守り、困ったときに最高の“調理方法”を提供する。

 「僕も1年目のキャンプは甲子園に居残って練習した。安芸に連れて行ってもらえなかった」

 そこで自分で考え、悩み、試したからこそ、今がある。だから、キミたちにも自力で殻を破ってほしい―。“貝になる”という行動の裏には、掛布DCなりの熱いゲキが込められている。

 安芸キャンプには日高、関本の両ベテランも参加する。シーズンでは必ず必要になる百戦錬磨の2人の力。「チームみんなが戦力。若手もベテランも関係ない。戦力の底上げが一番の補強」。打ち上げの頃、和田監督の頭を悩ませるピースが山ほどいる―。そんな日が春風とともにやってきそうだ。

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2014年1月24日のニュース