松井氏も来た!リベラ引退セレモニーに「きょうはマリアノの日」

[ 2013年9月24日 06:00 ]

<ヤンキース・ジャイアンツ>試合前に行われたリベラ引退セレモニーでチームメートと抱き合うリベラを見守る松井氏(左)

インターリーグ ヤンキース1―2ジャイアンツ

(9月22日 ニューヨーク)
 ゴジラも駆けつけた!ヤンキースは22日(日本時間23日)、大リーグ歴代最多の652セーブを誇り、今季限りで引退するマリアノ・リベラ投手(43)の引退セレモニーをジャイアンツ戦の試合前に盛大に行った。かつてのチームメートも招待され、昨季限りでユニホームを脱いだ松井秀喜氏(39)もサプライズ登場。4万9197人のファンとともに歴史に残る名クローザーの功績を称えた。

 ロックバンド「メタリカ」がリベラの登場曲でもある「エンター・サンドマン」を生演奏する。それをかき消すような大歓声の中、バックスクリーン右のブルペンからゆっくりとマウンドへ歩を進める。静かな笑みをたたえた背番号42は、感謝の言葉を繰り返した。

 「ファンの皆さん、19年間のサポートをありがとう。感謝の思いは一生、忘れない。現役選手として、最後に背番号42を背負えたのは、大きな喜びであり光栄だった」

 大リーグ歴代最多の652セーブ右腕にふさわしい華々しい演出の連続。リベラのために駆け付けたゲストは、名将ジョー・トーリ前監督のほか、長年女房役を務めたホルヘ・ポサダ氏、バーニー・ウィリアムズ氏…。そして松井秀喜氏だ。

 03年から7年間ともにプレー。7月28日に行われた自身の引退セレモニーではリベラが右隣に寄り添い、記念写真に納まってくれた。ハグを交わした松井氏はセレモニー後、報道陣に「This is Mariano’s day(きょうはマリアノの日だよ)」と一言。今度は自分が引き立て役に回った。

 黒人初のメジャーリーガーであるジャッキー・ロビンソンが背負った42番は97年に全30球団で永久欠番となり、その時につけていたリベラは「最後の背番号42」だった。中堅後方にあるモニュメント・パークでは、新たに永久欠番に加わった42番のプレートを家族が見守る前で除幕。セレモニーではヤ軍からバットで作られたロッキングチェア、ジ軍からは水彩画とOBのウィリー・メイズ氏のサインが入ったギターをプレゼントされた。

 ただ、試合は1点リードされた直後の8回1死二塁から登板。追加点を許さず9回を抑えたが、1―2で敗れた。リベラは「セーブ機会で投げたかったが、まだ戦いは続く。素晴らしいセレモニーだった」と感謝を述べた。残り6試合。わずかな可能性が残るプレーオフ進出がかなわなければ、現役生活は幕を閉じる。「野球とはそういうものだよ」。穏やかな笑みでリベラはそう語った。

 ◆マリアノ・リベラ 1969年11月29日、パナマ生まれの43歳。90年にヤンキースと契約。95年にメジャー初昇格し、97年から抑えに定着した。最多セーブ3回、球宴出場13回、ワールドシリーズMVP1回(99年)。メジャー19年間で通算1114試合82勝60敗、歴代最多の652セーブ、防御率2.21。5度のワールドシリーズ制覇に貢献した。1メートル88、88キロ。右投げ右打ち。今季年俸1000万ドル(約9億9000万円)。

続きを表示

2013年9月24日のニュース