飛ぶボールの恩恵受けたバレ50号 球場環境も量産後押し

[ 2013年8月28日 08:32 ]

<ヤ・中>史上最速の50号を放ち天に祈るバレンティン

セ・リーグ ヤクルト8-10中日

(8月27日 神宮)
 ヤクルトのバレンティンは統一球が導入された11年に31本、昨年も規定打席不足ながら31本で2年連続の本塁打王に輝いた。

 11年は1試合平均の本塁打数が1・09本、昨年は1・02本だったが、今季はボールの反発係数の調整もあって1・57本と過去2年間に比べほぼ1・5倍に増えている。

 バレンティンの最速50号もこうしたボール変更の恩恵を受けていることは明らかだろう。加えて、今季12球団の本拠地球場別本塁打数を見ると1試合平均2本以上は神宮、東京ドーム、横浜と全てセのフランチャイズ。実際、現在パの本塁打王争いのトップは中田(日)の28本。30本にも届いておらず、球場環境のリーグ間格差も本塁打量産を後押ししている。

 それでも今季のバレンティンはブランコ(D)に17本の大差。セで17本以上の差をつけた独走本塁打王は王(巨)が66年の22本差を最多に3度記録しているだけ。また、バレンティンのリーグ本塁打に占める比率は8・8%。2リーグ制後、最も本塁打占有率の高かったのは11年中村(西)の10・6%だが、セでは66年王の8・0%。今季のバレンティンがこの数字を上回る確率は高く、傑出したパワーを裏付けている。

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2013年8月28日のニュース