中日カブレラ 頼れる1勝 キャンプ“問題児”が変身

[ 2013年4月5日 06:00 ]

<神・中>ウイニングボールを笑顔でかじる中日・カブレラ

セ・リーグ 中日1―0阪神

(4月4日 京セラD)
 駒不足に悩む先発陣に救世主が現れた。初登板初先発となった中日・カブレラが7回3安打無失点で来日初勝利をマーク。メジャー通算48勝の実力を見せつけた右腕は「7回まで投げられたし、チームに勝つチャンスを与えられて良かった」と満面の笑顔を浮かべた。

 “オレ流”を貫いた。カブレラはこの日、試合開始1時間前の午後5時にグラウンドに姿を現して約30分間、外野で入念にアップ。阪神のシートノック終了を待って、キャッチボールを始めるなど、極めて異例の調整法で登板に備えた。

 「自分にとっての普通のやり方はプレーボール40分前にグラウンドに出て、準備を始めること。日本では相手の練習もあるから、早めに出た」

 自己流の正当性は試合で証明した。2メートル3の長身から投げ下ろす最速149キロの直球を打者の手元で動かし、阪神打線を力でねじ伏せる。8回2死三塁の打席で代打を送られたが、相手失策で先制し、うれしい初白星は転がり込んだ。

 春季キャンプ中には長身ゆえの首痛を発症。3月31日には風邪で練習を欠席するなど、首脳陣を悩ませてきたが、実力は本物。高木監督は「何と言ってもカブレラやね。あれだけ球が速いと、狙っていてもとらえられん」と、今季初の連勝にご満悦だった。

 ◆ダニエル・カブレラ 1981年5月28日生まれ、ドミニカ共和国出身の31歳。99年にアマチュアFAでオリオールズと契約し、メジャーデビューした04年からは2年連続で2桁勝利。メジャーでの登板は、09年に在籍したナショナルズ、Dバックスが最後。通算48勝65敗1セーブ、防御率5・10。長身から投げおろす150キロ超の直球が武器。2メートル3、118キロ。右投げ右打ち。

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2013年4月5日のニュース